第2年次日本音楽サマースクールを開催
7月21日(火)から29日(水)まで、第2年次『日本音楽サマースクール』が実施されました。
これは、本学が2008年〜2009年度に実施している「アジア芸術宣言プロジェクト」の一環として、韓国・中国から招いた伝統音楽を学ぶ学生が、日本音楽(生田流箏曲)の実技講習を受けるものです。昨年8月にはその第1年次を開催し、ソウル大学校音楽大学、韓国芸術綜合学校伝統芸術院(以上、韓国)、中央音楽学院、上海音楽学院(以上、中国)から学生各2名、計8名が来日しました。今回も同じ8名が再来日し、昨年同様に講習を受けたのち、28日に最終成果発表会を本学音楽学部第2ホールで開催しました。
昨年度サマースクールで初めて箏にふれた8名の受講生は、帰国後も自主的に練習を重ね、今年度のサマースクールに備えてきました。その間、彼らの練習を助け、また中間的な成果発表の場を設けるべく、本学邦楽科の教員らがそれぞれ韓国および中国を訪れ、フォローアップを行いました。韓国では、昨年12月にソウルで開催されたイベント「一日で知る日本の藝術」にあわせてレッスンを行うと同時に、同イベントで受講生と教員の演奏が披露されました。中国では今年3月に中央音楽学院および上海音楽学院で、同じくレッスンと演奏会を行っただけでなく、日本の伝統音楽教育に関する討論会も開催され、中国の学生や教員との積極的な意見交換が行われました。
こうした経過のもとに実施された今回の第2年次サマースクールでは、前年度にも増して密度の高いレッスンが展開され、その成果は、28日の成果発表会で「さくら」と「六段の調」をみごとに仕上げ、演奏するという形で結実しました。またレッスンの合間には、邦楽科・安藤政輝教授の紹介により、受講生一同が箏の製造工場(埼玉県)と宮城道雄記念館(新宿区)を見学する機会を得るなど、箏曲を支える伝統技術と、箏の近代史を学ぶ上で有意義な見学会も施されました。
28日に開かれた成果発表会は「東アジア・糸のひびき」と題して行いました。このタイトルには、サマースクールの成果を発表することとともに、受講生が専攻する韓国や中国の伝統的な弦楽器、すなわち伽耶琴(カヤグム)、コムンゴ(玄琴)、二胡、琵琶、古箏の演奏をも披露してもらうことで、東アジアに伝わる弦楽器の音楽を聞き比べようという趣旨が含まれています。この日のために受講生たちが持ち寄った曲には、伝統曲ばかりでなく、ごく最近の創作曲も含まれ、東アジア音楽の伝統と現代とを一挙に見渡すよい機会にもなりました。8名の受講生の演奏は、彼女らがこれから自国の伝統音楽界を担う力量の持ち主であること、そして東アジア間の音楽交流の担い手として活躍していくであろうことをうかがわせました。
成果発表会プログラム
1.さくら、六段 演奏:受講生一同(15分)
2.古箏独奏 演奏:毛Y(10分)
3. コムンゴ散調 演奏:ソウル大受講生
4.沈香舞 演奏:韓国藝術総合学校受講生(2曲で20分)
5. 中国受講生生演奏 演奏:中国側受講生(20分)
6.講師演奏 演奏:安藤政輝、安藤珠希、伊藤まなみ(18分)
参加者
【東京藝術大学】
・企画運営
安藤政輝(音楽学部教授)
植村幸生(音楽学部准教授)
日原暢子(音楽学部教育研究助手)
(兼・中文通訳)
毛Y(音楽学部教育研究助手)
・講師
伊藤まなみ(外部講師、箏実技)
安藤珠希(音楽学部非常勤講師、箏実技)
須田日出男(音楽学部非常勤講師、箏工場見学案内、解説)
・スタッフ
アブドセミ・アブドラハマン(音楽学部教育研究助手)
藤木久実(学部生)
福田恭子(学部生)
吉川卓見(学部生)
・韓語通訳
クォン・ヘミン(大学院生)
・事務担当
小寺宏治(音楽学部庶務係)
【中央音楽学院】(中国)
・参加学生
ZHANG YUWEN
WU YANJIE
【上海音楽学院】(中国)
・参加学生
WAN JI
XIE YUDAN
【ソウル大学校音楽大学】(韓国)
・参加学生
チョン・ゴウン
キム・ヒョンチェ
【韓国芸術総合学校】(韓国)
・参加学生
チョン・ヒョンジュ
イ・ウンギュ
















