「学長と語ろうZ 奏楽堂トーク&コンサート」〈映像から伝えられるもの〜鶴田真由さんを迎えて〉
6月19日(土)、第7回「学長と語ろう 奏楽堂トーク&コンサート」が、ゲストに女優の鶴田真由さんを招いて開催され、約1,100名の来場者が約2時間にわたって対談と演奏会を楽しみました。
第1部は「映像から伝えられるもの」をテーマに、世界各地を訪れた鶴田さんの貴重な体験が、出演したドキュメンタリーの場面を通じて語られました。
ケニアの難民キャンプで、内戦により親や家を失いトラウマを抱えた子どもたちと出会った鶴田さんは、トラウマを取り除く療法の一つが絵を描くことであったことに触れ、「子どもたちの絵から伝わる辛い体験に心を打たれるのと同時に、改めて、アートには心の闇を浄化する作用があると気づきました」と語ると、宮田亮平学長は「トラウマが憎悪に変わる前に取り除くことで、人はまた新しい自分をつくることができます。絵や歌やものづくりは、人間にとってある意味使命なのかもしれません」と応じ、心と直結している芸術の力を確かめ合いました。
次にスーダンの映像で、「大家族が身を寄せ合い仲良く暮らす姿を見て、とてもうらやましいと感じました。現代日本とスーダンの家族像では、どちらが幸せなのかわからないですね」という鶴田さんの投げかけに、宮田学長も幼少の頃を振り返って同意しつつ、「現在の日本では、効率ばかりが優先されて、人の心を育む教育がないがしろになっている気がします。もっと日本人の心、つまり芸術教育の大切さを訴えていきたい」と想いを発しました。
最後に、今後の展望を問われた鶴田さんが、「色々な場所で様々な体験をさせて頂いているので、こうした経験が自分の表現に直結しシンクロしていくといいなと思います」と答えると、宮田学長は「人間の身体表現は、内と外の両面が一体となれば、自分自身も高揚し周りにも“ときめき”の環境をもたらすことができると信じています。鶴田さんには是非そうした活動を続けて頂きたい」と応じました。さらに大学院映像研究科の映画制作について触れると、鶴田さんは「私たちは常に新しい才能との出会いを楽しみにしていますし、面白いことにはなんでも参加したいと思っているので、学生さんから誘われたら嬉しいと思います。(出演依頼を)待っています」と笑顔で返し、対談は終了しました。
休憩を挟んだ第2部コンサートでは、湯浅卓雄准教授の指揮による藝大学生オーケストラが、鶴田さんの大好きな曲であり、後半のプログラムのためにリクエスト頂いたブラームスの交響曲第3番を演奏し、熱心に練習を重ねてきた美しい音色が奏楽堂に響き渡りました。
次回は、俳優・画家の片岡鶴太郎氏を迎えて、11月20日に開催する予定です。









