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芸大コレクション展
斎藤佳三の軌跡−大正・昭和の総合芸術の試み−
(※芸大コレクション展は、現在年2回開催しています。)
会期: 2006年11月4日(土)-12月17日(日)
月曜休館
午前10時〜午後5時(入館は閉館の30分前まで)
会場: 東京藝術大学大学美術館

 斎藤佳三(1887-1955)は、図案家、作曲家、舞台美術家、演出家、あるいはドイツ表現主義の紹介者として知られます。 東京音楽学校師範科へ入学したのち、舞台芸術に触れ東京美術学校図案科へと再入学、在学中には生涯の友となる山田耕筰を始め、 小山内薫、川路柳紅、岡田三郎助ら、音楽と美術の境界を超えた交流を行います。1913年に訪れたドイツでは、 ベルリンを拠点に同時代の西欧芸術を直接受容、西欧の表現主義と、 ジャンルを超えた総合的な芸術表現への関心の高まりという2つの重要な動向を吸収した斎藤佳三は、 帰国後多面的な活動によって芸術の総合を自覚的に目指したのです。また、1923年には美校、及び政府の嘱託として教育、 著作権法の調査のために再渡独しています。また、自ら考案した「リズム模様」「表現模様」をはじめとする様々なテザイン、 帝展へのモデル・ルームの出品等は、彼自身が触発された海外の動向を、 いかに日本人の生活の中に取り込んでゆくかという試みの表れでもありました。 日本と西洋の様式をいかに美しく融合させ、生活の中に調和させていくか、斎藤は、総合芸術の視野を持って、 “生活芸術”に取り組む制作姿勢を通したのです。
 東京藝術大学大学美術館は、平成17年度に斎藤佳三関係資料の寄贈を受けました。これらは、舞台衣装デザイン画、自筆楽譜、 舞踊関係資料、着物、帝展出品作の図面類、教育関係資料、書簡類など、遺族が保管されてきた多彩なものです。今回の展覧会では、 それらの資料の中から約300点を選び、斎藤佳三の軌跡を追います。
  また、斎藤佳三の自筆楽譜の中から数曲を収録しました。会場内での試聴をお楽しみください。

【主な出品作品】
DER STURM木版画展覧会目録(1914)、「想ひを助くる部屋」の飾り窓(1927)、表現浴衣(1930年頃)、リズム模様色糸刺繍帯(1940年頃)、舞台衣装デザイン画、直筆楽譜、装丁デザイン ほか

主催: 東京藝術大学
助成: 財団法人 花王芸術・科学財団
観覧料: 一般300円(250円)、高校・大学生100円(50円)
中学生以下無料
*( )内は20名以上の団体料金(団体観覧者20名につき1名の引率者は無料)
*障害手帳をお持ちの方とその介護者各1名は無料
*「The Wonder Box展」(11月4日〜12月17日)をご覧のお客様は無料でご覧頂けます。
<問い合わせ>
ハローダイヤル:03-5777-8600
-> プレスリリース(PDF形式)
-> プレスリリース(詳細版)(PDF形式、2.7MB)

図録購入はミュージアムショップへ

【斎藤佳三作曲による歌のミニ・コンサート】


日時:2006年12月1日(金) 12:00〜、15:00〜 各回約30分間
会場:本館エントランスホール
入場無料

展覧会に伴い、歌とピアノによるミニ・コンサートを行います。斎藤佳三の作曲した日本歌謡の中から、明治末に作曲された「ふるさとの」(三木露風作詞)、大正初期の「燕」、中国赴任時につくられた「西湖湖畔駄菓子売」など数曲をお楽しみください。なお、演奏に使用するピアノは、明治時代にお雇い外国人教師メーソンが愛用していたものです。

演奏者略歴
辻村倫子 ソプラノ 音楽学部声楽科2000年卒業
岩下晶子 ソプラノ 大学院音楽研究科独唱専攻2年次在学中
中川遊子 メゾ・ソプラノ 大学院修士課程2005年修了
萬谷衣里 ピアノ  大学院音楽研究科ピアノ専攻2年次在学中

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