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東京藝術大学日本画第二研究室 素描展―日常の断片(カケラ)―
会期: 2009年7月1日(水)-7月13日(月) 会期中無休
午前10時〜午後5時(最終日は12:00まで)
会場: 東京藝術大学大学美術館 陳列館2階

 大学院日本画第二研究室の学生と教員が、各々の「素描」を一堂に持ち寄り展示いたします。人に見せることを目的としていない創作上の準備段階とするもの、或いはそれ自体を目的とする作品を共に並べ、展示することの意味も含め、「素描」が示唆する内容に、各人が思いを巡らせるきっかけになればと企画いたしました。
 「素描」は簡略で客観的な写し取りのようですが、生地・地金がそのまま反映し自身の心の中が現れます。日常生活で知覚する、さまざまな対象や状況から、直に得られる実感や感動によって手を動かし心を通わせます。記憶によって再生される表象もあれば、想像・思考などによって湧き起こる心的表象もあります。
 「素描」のほかに、粗描、写生、下絵、ドローイング(英drawing)、デッサン(仏dessin)、クロッキー(仏croquis)、スケッチ(英sketch)、エスキース(仏esquisse) 等々の用語は、制作の目的ないし動機によって相互に意味するところに差異があります。必ずしも合致しませんが、一般的にはほぼ同義語のよう用いられております。対象とする目前の形象や心的表象を、主に描線を用いて確認し端的に掴み取ろうと探ります。近代では素描自体を作品として、其々の魅力に価値を見出すようになりました。
 当研究室では『研究制作』を主軸に、『野外実習』、『絵画組成/技法・材料の研究』、そして『素描展』を授業の一環として毎年度実施いたしております。
 尚、『素描展』会場とする本学陳列館は、昭和4年(1929)1月に竣工し、本年80年を経過いたしました。
 暑い折ではございますが、ご高覧いただければ幸甚に存じます。

平成21年 夏
日本画大学院第二研究室一同

出品者: 関 出、梅原 幸雄、今村 雅弘、金子 朋樹、福山 一光、中村 愛(以上、教員)

川又 聡、中川 麻記、水野 淳子、大竹 彩奈(以上、大学院博士)

石原 孟、小山 泰子、平岡 良、八重樫 紗樹、小林 範之、佐藤 草太、築山 弘毅、中原 亜梨沙、吉村 幸子(以上、大学院修士)
観覧料: 無料
主催: 日本画大学院第二研究室
助成: 藝大フレンズ賛助金助成事業
問い合わせ: ハローダイヤル 03-5777-8600
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