この度、谷川岳高山植物図鑑の原画の完成を記念し、「谷川岳高山植物原画展」を開催いたします。
  谷川岳高山植物図鑑は、豊かな自然に囲まれたこの地域固有の美しい姿をわれわれに示してくれます。谷川岳エコツーリズム推進協議会の依頼によって、東京藝術大学油画技法材料研究室は、ここ２年ほどの期間をかけ、「谷川岳高山植物図鑑」のための原画を作成してきました。当研究室修士課程学生、卒業生を含む計８名が、原画計４０点の制作を担当しました。
  谷川岳の植物に長年親しんできた、植物学者の阿部利夫氏の全面的な協力を得て、標本、写真資料などを参考に、現実に自生している植物を頭の中に描くことから始まりました。線を引き、色を塗りながら、仕上げるのに２、３ヶ月かかることも少なくなく、描き直すことも多々ありました。しかし、細密な描写ができ、完成度が高まると、谷川岳の自然の豊かさが醸し出されました。
  本展では、今年の３月に完成した、谷川岳高山植物図鑑の原画、計４０点を一堂に展示し、谷川岳の自然の豊かさ、美しさを感じてもらい、実際に現地に足を運んでもらえればと考えます。