東京藝術大学入試情報サイト http://admissions.geidai.ac.jp/ NEXT 10 Vision 藝大アートプラザ 東京藝大クラウドファンディング 藝大レーベル / GEIDAI LABEL supported by Warner Music Japan グローバル 藝大基金 藝大フレンズ 古本募金 早期教育 東京藝術大学ジュニア・アカデミ 国際芸術創造研究科アートプロデュース専攻 大学院美術研究科グローバルアートプラクティス専攻 上野「文化の杜」新構想推進会議 ワーキンググループ 動画で見る東京藝術大学

東京藝大ジュニア・アカデミー校長
特別インタビュー

2017年の東京藝大ジュニア・アカデミー開校以来、校長を務める植田克己先生(ピアニスト・名誉教授)にジュニア・アカデミーについてうかがいました。

     ジュニア・アカデミー全般と専攻実技のレッスンについて

ジュニア・アカデミーでは、どんなことが勉強できますか?

藝大の上野キャンパスで、月2回、主に日曜日に1時間の実技レッスンと、1時間40分(50分×2回)のソルフェージュ授業を受けることができます。

ジュニア・アカデミーの個人レッスンでは、どんな先生に習うことができますか?

主に藝大現役の教授・教員に加えて名誉教授の先生方、室内楽などではジュニア・アカデミー講師としてお招きしている先生方が指導にあたっています。

入学後は、習いたい先生を選ぶことはできますか?

基本的に、アカデミー講師内で検討して担当講師が割り振られます。

途中で先生の変更はできますか?

実技担当の先生方の話し合いにより、年度替わりや、あるいは年度途中でも変更はあり得ます。また先生方のご都合によって臨時に他の先生のレッスンに変更になる場合もあります。

地元の先生にもご指導いただきながら共同で音楽をつくり上げていくと伺いましたが、具体的にどのような形なのでしょうか?

アカデミー生には、それまで師事してきた地元の先生のレッスンをそのまま継続してもらい、その上で月2回、ジュニア・アカデミーのレッスンを受講する形です。

月2回のレッスンというと、どのようなペースで曲を仕上げていくのでしょうか?

曲の完成度、勉強内容の達成度を先生方が個別に判断して進めていきます。

希望すればコンクールを受けることはできますか?

ジュニア・アカデミーでは、長い目でみた教育が基本的に大事だと考えていますが、本人の希望、地元の先生のご指導、ジュニア・アカデミーの先生のご判断により、参加を認める方向です。ただ、コンクールの数や種類が今はとても多いですので、どれを選択するかは慎重に考えてもらいたいと思います。

ジュニア・アカデミーでのレッスンは、アカデミー生同士でレッスンの見学もできるそうですね。

他の人たちの演奏や先生のご指導を第三者的に聴くことは、自分の中にありながら気が付きにくいことを呼び覚ます貴重な機会です。さまざまな曲を知ったり、表現の多様性を知ることにもつながります。

年に数回、外国人教授による特別レッスンもあるとのことですが?

世界各国から藝大に招聘教授としていらっしゃる先生の日程、ご都合を勘案してお願いしています。例えば、昨年度はピエール・アモイヤル先生(ヴァイオリン)にご指導いただき、今年度は5月にアナヒト・ネルセシアン先生(ピアノ)などにお願いしました。

 

演奏発表の機会はありますか?

藝大構内のホールを利用して、室内楽などの試演会や、年度末3月には成果発表会となるスプリングコンサートを設けています。スプリングコンサートでは、多くの一般のお客様にもお聴きいただいています。

藝大所属のプロオーケストラ「藝大フィルハーモニア管弦楽団」と共演できるチャンスもあるようですね。

年度中に複数回、アカデミー生の中から選抜されてソリストに登用される機会があります。早期段階でのオーケストラ共演は、アカデミー生に大きな刺激と成長を与えてくれています。

 

 

進級テストはありますか?

ありません。入学したらそのまま中学3年生の終わりまで在籍できます。

子どもたちをどのように育てていきたいか、藝大やジュニア・アカデミーの方針などありましたら教えてください。

備わっている才能を重視しながら、将来専門的な勉強を続けるのに必要とされる基礎力を養うのが一番大切なことです。そのためには探究心、持続力、友人同士の交流などがとても大事だと思います。

 

     ソルフェージュについて

ソルフェージュの授業はどのくらいの時間数でしょうか?

50分授業を、休憩をはさんで2コマ行います。

ソルフェージュをこれまで習ったことがないのですが、大丈夫でしょうか?

入学後に初歩的なことから教えます。出願時点でソルフェージュ経験がなくても審査には影響しませんが、小さい時からその重要性を知ってもらいたいと思います。

ソルフェージュの先生は、どんな方なのでしょうか。

実技レッスンと同じで、やはり藝大や藝高で実際に教えていらっしゃる教授・教員の先生方が担当なさいます。

現在3クラスに分かれていると聞きました。レベルはどんな感じでしょうか?

初回にクラス分けテストを行い、今年度は初級、中級、そして中学3年生クラスに区分けされています。

ピアノ専攻の生徒には、入学後に初見視奏の時間もあると聞きました。どんな内容なのでしょうか?

知らない楽譜を数分、目だけで追ってから弾く作業です。大事なこととして何よりも楽譜に親しみ、その内容に想像を働かせて興味心を起こさせることを主眼に置いています。頭の中で響きのイメージをつくることはとても大事な要素で、そのための準備と訓練でもあります。

 

     室内楽のレッスンについて

前期と後期に室内楽のレッスンもあると伺いました。中学生ですと初めて室内楽を経験する子もいるのでは?

入門として主にベートーヴェンやモーツァルトなどの作品を取り上げます。今年度までは、入学1年目は藝大教員の先生方に助演いただき、室内楽の基礎的な合わせ方から教えています。お互いのパートの聴き合い、音楽上のやり取り(会話)を通して、助演いただく先生方と、アカデミー生同士の協働作業から室内楽の基本的な接し方を会得してほしいと考えます。特にピアノ専攻生は普段一人で勉強をすることが多いので、大きな経験になります。

室内楽レッスンの内容、体制を教えてください。

講師の提示する課題曲のリストから、自分の強い興味のある作品を1曲選んで練習をして、パートナーと合わせ練習したものを、室内楽の先生にレッスンしていただきます。管楽器は、現役藝大生にサポートしてもらいながらレッスンを受けます。発表会も設けます。

 

     ジュニア・アカデミーの通学について

ジュニア・アカデミーには日帰りできますか? 東京に泊まらないといけない場合もあるのでしょうか?

基本的には、公共交通機関の利用によって日帰りできるのが望ましいと考えています。そのため、入学後はその年度の在籍生の居住地も勘案して、レッスンの時間割を講師と事務局で検討しています。ただ、室内楽レッスンや年度末のスプリングコンサートなど連日のスケジュールがあるときは、宿泊が必要な場合もあります。

レッスンには保護者が同伴できず録音録画もできないシステムだと聞きました。理由を教えてください。

なるべく若い内に、指導された内容をその場で把握しようとする力を養ってもらいたいからです。判りにくいことがあった時には自分で先生に質問をするということも大事だと考えています。

子どもが教わったことを忘れてしまうことはありませんか?

レッスン後に教わったことや気が付いたことを自分でメモするよう習慣にすると良いのではないでしょうか。

遠くから通うのにあたり、資金の心配もあるのですが。

通学距離別に交通費の一部を補助する奨学金制度があります。ジュニア・アカデミーの主旨にご賛同いただいた財団や篤志家の方の支援によって、現状では上野キャンパスから自宅までの直線距離が101km以上のアカデミー生を対象に、年額10〜20万円が支給されています。

お子様が無事に藝大に到着しているのか、心配な部分もありますね。

アカデミー生が藝大に到着した時、そして退出する時に、事務局から自動的にご家族のもとにメールでお知らせが届くシステムを導入しています。

保護者面談は、どのくらいのペースであるのでしょうか?

現状では、入学時、夏休み、春休みなどに行っています。ただ、ご心配などありましたら、いつでも事務局にお問い合わせください。アカデミー生の体調のケアや相談事などは事務局で常時受け付けています。

クリスマスの時期には、講師と生徒によるクリスマス会があるそうですね?

親睦を兼ねて、アカデミー生みんなで集まってクリスマス会を行います。保護者や先生方で参加される方もいらっしゃいます。

 

     中学卒業後は?

ジュニア・アカデミーに入った場合は、必ず藝高・藝大に進まないといけないのでしょうか?

決してそのようなことはありません。高校をどのように考えるかは本人の希望、そしてご家族や地元の先生のお考えが第一です。必要に応じて、ジュニア・アカデミーとして助言などを行います。

藝高を受けるにあたり、アカデミー生は入試を優遇される可能性はあるのでしょうか?

それは全くありません。受験生全員が同じ条件で審査されます。

エスカレーター式ではないということですね?

その通りです。ただ、藝高入試や審査の優遇はありませんが、ジュニア・アカデミーに入ってきた子どもたちのレベルが高いのも事実です。その子たちに藝大の先生方が直接教えていますし、競い合うのではなく、互いに共に音楽を学び合う”同志”のような空気がアカデミー生の間に流れています。とても良い学びの環境ができていると思います。

 

     ジュニア・アカデミー入試に向けて

早期教育プロジェクトを受講した子が、アカデミー生には多いのでしょうか?

現状19人のうち9人が早期教育プロジェクトの経験者ですが、早期教育プロジェクトの受講歴はアカデミー入試に全く影響しません。ただ、早期教育プロジェクトも藝大現役の教授陣から直接ご指導いただける素晴らしい機会ですので、ぜひ挑戦してみてください。

早期教育プロジェクト」の応募・詳細はこちら

ジュニア・アカデミーの入学試験は、どなたが審査されるのでしょうか。

主に藝大の教授陣の先生方と、ジュニア・アカデミーの講師です。

ジュニア・アカデミーの定員はどのくらいでしょうか?

現在、第1期生と2期生を合わせて19人が在籍しています。楽器別にピアノ10、ヴァイオリン6、チェロ1、管楽器2です。今回が3期生の募集となりますが、3学年全体の人数は30人程度を想定しています。なお、楽器ごとの定員がある訳ではありません。

 

     ジュニア・アカデミー校長から皆さまへのメッセージ

これからジュニア・アカデミーを受験しようという皆さんへのメッセージをお願いいたします。

アカデミー生には、何よりも自分自身が音楽から受ける喜びを人に伝える気持ちを大切にしてほしい、そして自身が演奏する喜び、自分のファンタジーを繰り広げる楽しみをもってほしいと願っています。アカデミー現役生たちは、皆そろって「ジュニア・アカデミーに通って、音楽が楽しい!」と話してくれます。北は北海道、南は九州まで全国から集まり、レッスン毎に目を輝かせて帰っていきます。音楽を大好きで、より専門的に音楽を学びたいとお考えでしたら、ぜひ東京藝大ジュニア・アカデミーに挑戦してみてください。皆さまの音楽をお待ちしています。

東京藝大ジュニア・アカデミー

第3期生 募集要項