アートの現場が社会の随所に出現している。アトリエにこもった美術家のパイプの煙の中から作品が生まれるという図が、しばしば、大都市のエリアやまちや農村や島や工場跡やの随所で多数の人々の参加や協同のもとでアートが出現する図へと大きく変わろうとしている。そこに出現するアート生成の現場は、一人アーティストだけの現場でなく、立場を異にする多様な人々が関与する社会的関係性の結集する場であり、アーティストと並ぶ、キュレイター、コーディネイター、クリティークなどなどの人々のアートプラクティスの現場でもある。そしてこの現代のアートプラクティスの現場は、アートと文化の根底を問いなおす現代社会の幾重もの波がうちよせ渦巻く前線である。経営、政策、市民の中の夢や立場の相違やときには対立、等々。その現場にたち、美や芸術の再定義を実践的に示す一連の仕事は、現代社会から投げかけられた美学への挑戦を受けて立ち、新たな美学の挑戦を体現する仕事でもある。
本シンポジウムは、美学研究を踏まえて、アートプロジェクト、アート言説にかかわる編集・翻訳、教育、批評という現代的アート実践の諸現場にかかわる四氏を迎え、それら諸現場を基点とし現代的課題にこたえつつ、<芸術の/と公共性>問題を焦点として現代の美学・芸術論的研究の新たな方向を探ろうとするものである。
報告 | 椎原伸博 | (実践女子大学) | 『新しい公共性』と芸術 |
藤原えりみ | (美術評論家) | パブリックな場とは何か | |
神野真吾 | (千葉大学) | 自己表現と公共性の間 ―アートプロジェクト、美術教育の立ち位置 |
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林 卓行 | (玉川大学) | 芸術批評とその公共性 | |
司会 | 田尻真理子 | (東京純心大学) | |
総合司会 | 長田謙一 | (首都大学東京) |
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