音楽音響創造

http://mce.geidai.ac.jp

 「音楽音響創造」研究分野では、母体となる音楽学部「音楽環境創造科」で掲げる「21世紀の新たな芸術と、それにふさわしい環境の発展、創造に資する人材育成」という教育理念を引き継ぎ、音楽、音響関係の分野において、より専門的な知識、技能の習得を行い、トーンマイスターと呼ばれる録音制作ディレクター・エンジニア、作曲家、プロデューサーなど、高度な専門職業人の養成に重点を置きます。

研究内容

 音楽と音響に関わる知識や技術を身につけた上で、それらを横断する様々な作品制作(映像・舞台・身体表現やメディアに関わる音楽音響作品)、あるいは、新しい録音技法によるサラウンド制作など、先進的な研究テーマに取り組みます。

 主な教育研究テーマとして以下のようなものがあります。

望まれる学生像

 音楽、音響両面に幅広い知識を持っている事と同時に、音楽を集中して聴き、音楽的、音響的双方の分析ができる能力を求めます。また他者とのコミュニケーションに関する能力も重視します。

修了後の進路

 この研究分野を修了した学生は、音楽や音響制作の現場だけでなく、さまざまなメディアや企業、研究・教育機関などにおいて、音を扱う専門家として広く社会全般で活躍することが期待されます。

その他

 平成18年9月に完成した千住キャンパスは、音楽音響に関する以下の施設を備えています。

 このような設備をフル活用すると同時に、上野校地の優れた演奏者とのコラボレーションによって、様々な音楽音響作品の制作、音響に関する実験などを行っています。

Q&A

Q. 事前提出物および各試験についての総合点や各々の配点について、決まっているのでしたらお聞きしたいです。

A. 配点については公開していません。どの分野においても必要最低限の試験を課しているので、全て大事であると考えてください。

Q. 事前提出物として作品を提出する際の注意点に「音のみの場合」、「映像をともなう場合」とありますが、インスタレーション作品を録画した映像を提出してもいいでしょうか?それとも映像と音楽による作品でなければいけないのでしょうか?

A. (音楽が付随している)インスタレーション作品であれば、その作品がよく分かるように撮ってある映像を提出していただければ結構です。または「映像に付随している音楽作品」というかたちで提出していただいても結構です。

Q. 試聴試験のうち、「二種類の音を聴いて、音の大きさや音色の違いなど音響的な特徴について解答する」問題の内容について具体的に教えてください。

A. 今後も同じ問題が出題されるとは限りませんが、今までの問題では、ある音を鳴らし、それに加工を加えた場合、加工前と加工後で何を行なったかを答えてもらう問題が出されています。例えば加工後の音として1000 Hzを12 dB上げた音を聞いてもらい、今持ち上がったのは何Hzの音でしょうか?といった事を答えてもらいます。

Q. 事前提出物で「音楽・音響に関する日本語による論考」を選択した場合、入学後に行ないたいことと同様の研究を、すでに学部で行なっているとしたら、その内容を書けば良いのでしょうか?論考の具体的な内容を知りたいです。

A. 現在学部で同様の研究を行っているのであれば、その内容についての論考を提出してもらって構いません。  論考の具体的内容についてはお答えできませんが、受験生によってまちまちです。修士課程で、音響の研究を一人で遂行することができる論理的思考能力を充分持っているか、論文を書くための日本語能力が充分であるか、などを判断するための論考と考えて下さい。

Q. 大学院における個人的な研究テーマに関連していれば、千住キャンパス内のホールやスタジオ等を利用する事は可能ですか? また年間何回くらい使うことができますか?

A. 曜日や時間によって使用できない場合はありますが、千住にあるスタジオ等は指導教員と相談の上、用途によっては年間何度でも使うことが出来ます。ただしスタジオ機材などは、全く予備知識無く使用することは出来ないので、スタジオ検定という試験に合格した学生に使ってもらっています。録音・音響が専門ではない学生には、上記学生と一緒に使ってもらうようにしています。

Q. 音楽作品の提出について、ウェブカメラを使って身体の動きを読み取って音楽を流すような、インタラクティヴ・アートを演じる過程で鳴る音を収録したものも、音楽作品とみなされますか?

A. 作品の上演の様子を映像などで記録し、どのようにそのパフォーマンスを実現したかがわかるようなコメントをつけて提出してください。インタラクティヴな状態をアピールしたいのなら映像が良いですが、音に注目してほしいのなら音だけでもかまいません。

Q. 作品でなく論考を提出するとしたら、修士で研究する内容と同じである必要がありますか?

A. 研究分野と関連性があった方が良いですが、全く関係ない場合でも大学院でおこなおうと考えている研究内容との関係性が口述試問で説明できれば構いません。修士論文を2年間で書き上げられることが重要なので、提出していただく論考はそれが出来るかどうかを判断する材料になります。

Q. 物理学や数学などの知識はどの程度要求されるのでしょうか。

A. 音響に関する研究をおこなうためには、理科系知識を有しているほうが有利ではありますが、研究に必要な内容は講義や実習を通して学ぶことができます。

Q. 特定の楽器の構造、演奏法、それにまつわる文化にも幅広く興味があります。音楽音響創造で研究対象にできますか。

A. 楽器の研究そのものは大変幅が広いため、ある程度音響的な観点に絞ったテーマであることが求められます。詳細については指導教員と相談の上で研究を進めていくことになります。

Q. 駅の音楽や誘導音など、公共の場における音楽や音の使われ方に興味があります。曲そのものや演奏のされ方が人に影響を与えるかなどの研究はできますか。

A. ひとくちに公共の場といっても、それぞれの目的に合わせて音の計画や制作をする必要がありますが、テーマを明確にすることで音楽音響創造で研究できます。

Q. 人が聞いて心が動く演奏とはどのようなものなのか、映像と音楽の組み合わせなどもあわせて研究したい。

A. 心の動きは非常に複雑で、一夕一朝に研究成果が得られるものではありません。しかし、非常に限定された設定の中ではありますが、演奏によって情動を伝えることができるか、映像によって音の聞こえ方はどのように変化するか、といった研究は音楽音響創造で過去に行われています。

Q. ハリウッド映画音楽の研究はできますか?

A. 可能です。これまでの映画音楽の研究として、「映画音楽の楽器法」「ゴダールの映画音楽」や、武満徹、早坂文雄、深井史郎、ショスタコーヴィチやアニメーション音楽作曲家ノーマン・ロジェなどの作曲家研究があります。

Q. 論文テーマと創作する作品との関係について教えて下さい。

A. 論文テーマと創作する作品に関連があることが望ましいのですが、作品と直接関連の無い論文テーマを設定することも可能です。

Q. 携帯電話などの通信機器の機能を使った作品創作に興味があるのですが?

A. 通信機器などによる新しい音楽表現の研究も可能です。

Q. 入試で提出する器楽作品に音源が無いときには、MIDIによる打ち込みを添付した方がよいでしょうか?

A. 必要ありません。

Q. 海外からの留学生の場合、音楽史や語学の試験はどうなりますか?

A. 9月におこなわれる修士の試験は、海外からの留学生も受験できますが、外国人に対して特別な配慮はありません。ただし、2月に外国人修士の試験が別枠として設定されています。ここでは語学や音楽史などは課しませんが、専攻に関する試験と口述試問があり、研究計画を日本語で説明していただきます。入学してからの授業はすべて日本語で、修士論文も他言語での提出は認められていません。

Q. 博士後期課程の受験について教えてください。

A. 博士後期課程の入試は2月におこないます。語学と研究の目的及び方法についての小論文、および口述試問を行います。他大学から受験される場合は、修士論文を事前に提出していただきます。修士論文が英語の場合は英語で提出してもかまいませんが、日本語要旨をつけてください。
 専攻分野に関連した修士論文がない場合は関連する専門分野の論考を提出していただきます。博士入試の場合は修士修了レベルの基礎が必要なので、博士での研究内容に即した論考を提出してください。専攻に関する試験の過去3年間の出題は教務係に請求することができます。

Q. 音楽史の参考書としてたとえばどういったものがありますか?

A. 西洋音楽史の参考書としては、あくまでも参考例としてですが、入門的なものであれば音楽之友社の『はじめての音楽史』、さらに専門的な西洋音楽の通史であればグラウト/パリスカの『新西洋音楽史 上・中・下』などがあります。領域によっては上記の参考書以外にも必要です。

Q. 過去問はどこで手に入りますか?

A. 上野の音楽学部教務係に請求してください。詳細はホームページ(http://www.geidai.ac.jp/enter/material.html#1)を参照してください。

Q. コンピュータを用いた音楽製作、エフェクト・プロセッシング、録音技術などに興味があります。それらに関する研究は音楽音響創造で行えるのでしょうか。

A. 音楽音響創造において研究できる分野です。

Q. 音響心理学に興味があります。科学的なアプローチで研究に取り組むことは可能ですか。

A. 音響心理学は工学的・理学的な側面が強く、科学的なアプローチが主となります。

Q. 自分の作品を発表する機会はありますか。

A. 学科では年に一度アートパスという行事があり、そこで発表できます。それ以外にも自主的に発表する機会はありますし、学外でのいろいろな団体との関わりで発表したり、コンクールに出品したりということもあります。様々な場所で積極的に発表してもらいたいと考えています。

Q. 作曲に関して、大学院で和声学は授業内容にどのくらい入っていますか。

A. 大学院には和声学の授業はありませんが、作曲する上で必要な場合が多いので、授業形式ではなく希望者に個人指導をしています。場合によっては、学部の楽曲分析、和声、管弦楽法の講座を受講できます。

Q. 演奏家や上野校地の学生との関係はどのようになっていますか。

A. コンテンツを制作する上で、音楽学部の学生、プロの演奏家との連携があります。上野校地に通う実技系の学生のなかには西洋楽器だけでなく、邦楽器や民族楽器の演奏者がいるのも特色です。
 また、音響の研究をする上でも、レベルの高い演奏者の協力を得ながら研究ができることは、本学の特徴だと自負しています。

Q. コンピュータを使った作曲をした経験がありません。

A. コンピュータを使用した作品制作の経験がなくて入学した学生もいます。音楽環境創造科や芸術情報センターで開講している授業などもあるので、入学してから勉強する機会はたくさんあります。

Q. 授業や研究で使うソフトウェアはどのようなものが使われていますか。

A. 現在、学生が使っているものとしては、MIDIに関してはLogic、Max/MSP、Super Colliderなどがあります。録音に関しては、Pro Toolsを使用している人が多いようです。また、Processing、Flash、Octaveなどを用いてプログラミングをしている学生もいます。用途に合わせ、それぞれが適したものを選んで制作しています。

Q. キャンパスは千住中心ですか。

A. 基本的に千住ですが、上野校地のコンサートホールや演奏者と関わることも多く、活動は千住と上野とにまたがっていると言えます。また、取手の先端芸術表現科(学部・大学院)や、横浜の映像研究科(大学院)と関わった活動を行うこともあります。
 千住校地だけでなく他校地開設の授業を受けることも可能です。夏休みの集中講義を利用して取手開設の授業を受けた例もあります。

Q. 他学科と協力して映像と音楽に関する研究や制作ができるということに関して詳しく教えて下さい。

A. 音楽音響創造や音楽環境創造科(学部)では、東京芸術大学横浜校地の映像研究科の映画専攻と共同制作を行っています。また、映像研究科アニメーション専攻の学生の修了制作、美術学部デザイン科で映像やアニメーションや平面作品を制作している学生の卒業制作などの音楽、音響の制作を担当している例もあります。

Q. 他大学や企業と連携した研究や制作は行っていますか。

A. 商業施設の音楽・音響の作曲や提案を、受託研究として行いました。機能に合わせた音楽の制作、音響設備の提案、BGM選曲の指針作成などを行いました。
 東京都美術館で開催された展覧会の音楽を担当しました。各作品に対する音楽を担当するという依頼で、絵画が描かれた時代の作品を演奏・録音したものと、学生によるオリジナル曲を提供し、会場で使用しました。
 騒音をより快適化するというテーマで自動車メーカーとの共同研究や、コンサートホールにおける録音をテーマとした楽器メーカーからの受託研究も進めています。

Q. 博士課程の必修講義のようなものはありますか。

A. 博士課程では「音楽音響創造博士特別研究」などが必修です。これらは学部におけるような講義ではありません。ただし、指導教員によっては受講を推奨している講義があります。

Q. 博士課程修了までの期間はどのくらいですか。

A. 修了年限は3年、最大在籍年限は5年です。

Q. 博士課程を中途退学し、再度入学して論文を書いて修了することは可能ですか。

A. 原則としてできません。修了年限内に論文を書くことを強くおすすめします。

Q. 私は留学生です。研究生入試と外国人修士入試の違いを教えて下さい。

A. それぞれの募集要項を参照してください。

Q. 研究生は講義を取らず研究のみに集中できますか。

A. 講義を聴講することもできますが、研究生は時間の使い方が比較的自由です。研究に関しては担当教員と個別に相談して成果を出していくことになります。

Q. 修士試験日程を見ると口述試問が5日間にわたっていますが、このなかで予定の合う日時を選ぶことはできますか。

A. 選べません。面接の日時は大学が指定します。

Q. 海外の大学や他大学に研修に行って不在にする場合など、休学制度はありますか。

A. 休学制度はあります。詳細は教務に問い合わせて下さい。

Q. 他大学からの進学してきた学生の専攻を教えて下さい。

A. 学内進学と他大学からの入学の比率は毎年異なります。音楽専攻出身に限らず、文科系・理工系を専攻していた学生も入学しています。

Q. 音楽音響創造での研究テーマの具体例は? また、研究テーマはどのようにして決定しますか?

A. 音楽音響創造では大きく音楽製作と音響の2つのゼミに分かれます。
音楽制作関連では、以下のような研究テーマによる論文が提出されました。
・ライブ・エレクトロニクス・ミュージックにおける創作技法の変遷
・日本電子音楽の創世記〜東京藝術大学音響研究室の活動〜
・西洋音楽の受容が和楽器に与えた影響
・児童を対象とする音楽を用いたパフォーマンスの可能性
また音響関連では以下のような研究を行っています。
・スタジオ内でのマイクの位置と録音された音の印象について
・高さ方向のサラウンド再生について
・奏楽堂の天井の高さの違いによるマイクの位置の違いについて
・演奏者が好む練習環境の響きについて
研究テーマは学生と教員が時間をかけて検討し決定します。どちらのゼミも研究と実践の双方に重きを置いています。

Q. 音響心理学は具体的にどのような研究を行っていますか?

A. 音や音楽を扱う心理学としては音楽心理学と音響心理学という二つの分野に分かれます。音響心理学では、メロディ等の音楽的な要素をできるだけ扱わないで、音そのものに対する生理・感覚・印象の関係を研究します。それに対して音楽心理学は音楽を聴いたときの心理的変化の研究をします。音楽音響創造で扱っているのは音響心理学がメインになります。
 現在教員が行っている研究には、ヘッドフォンを使って音像の定位を自由に操る研究や、エフェクト・プロセッサによる楽音の音色の変化などが挙げられます。また、商業空間で流すBGMに関しての研究もあります。

Q. 録音技術を勉強することはできますか?

A. 本格的な録音の勉強ができる環境にあると自負しています。
 ここでの一番大きなメリットは、上野校地の音楽学部の優秀な学生達の演奏を録音できることです。
 録音について教えている他の大学や専門学校では、演奏者を確保することは難しいようですが、ここでは演奏者と密にコミュニケーションが取れるということが、最大のアドバンテージと考えています。
 どちらかというとクラシックの録音が多くはなりますが、中にはドラムの音の録音を研究している学生もいます。

Q. 録音の勉強をするにあたって音楽大学では理数系の知識が不足しがちだと思われますが、その点についてどのように考えていますか?

A. 海外の大学での録音専攻は理数系と音楽の勉強を合わせてするのが一般的です。
 それに対して日本は早くから文系理系に分かれてしまって、音楽を志す人が高校までに数学などの勉強をしてくるというのは少ないのが現状です。もちろん両方知っておく必要はあります。
 ただ音楽を勉強してきた人が録音に必要な理数系の知識を習得するのと、理数系の勉強をしてきた人が必要な音楽的な素養を習得するのでは前者のほうが圧倒的にスムーズです。
 例えば録音するにあたってdB(デシベル/音の強さの単位)に関することなどは必須なのですが、音楽音響創造では実際に音を聴かせて「これは何dB」というように理屈よりも先に感覚として覚えてもらいます。その上できちんと理論的なことを理解してもらうようにしています。
 理数系の知識の習得には時間はかかるかもしれませんが、ある程度教科書を読めば分かる部分でもあるので、個人のレベルに対応して指導しています。
 昔は技術のバックグラウンドがないと録音機材を扱えませんでしたが、逆に今は誰もが使えるような機材が増えてきました。そういう意味では理数系の人間以外にも録音技術者としてのハードルはどんどん低くなっています。それよりも音楽に対する理解や演奏者とコミュニケーションがとれることの方がはるかに重要になってきています。

Q. 上野校地から演奏者を招いてレコーディングをおこなうということですが、それは定期的に行われているのでしょうか?

A. 学部のほうではプロジェクトという授業で時々演奏者を呼んで録音を行っていますが、それ以外にも自分たちの研究に合わせて各自が依頼して随時録音をおこなっています。

Q. 録音や作品制作のための演奏者は芸大の学生に限定されているのですか?

A. コミュニケーションを取りやすいということで芸大の学生に依頼することが多いですが、必要に応じてプロの方を呼ぶこともありますし、ギターや民族楽器などの場合は該当する学科が無いので学外からも来てもらうこともあります。

Q .Max/MSPなど、プログラミングを用いた作品制作を勉強したいのですが、どこの研究分野に属しますか? また、このようなプログラミング技術を学んでいる学生は学部生も含めてどのくらいいるのですか?

A. 音楽音響創造で学ぶ事ができます。
 Max/MSPなどのプログラミングは、作品制作を目的とするゼミで勉強していますが、それ以外でも音楽環境創造科の授業で学ぶ機会があります。また、大学全体の施設である芸術情報センターでも、Max/MSPなどを扱った講義が開講されており、音楽だけでなく美術の学生も学んでいます。

Q. 作曲のレッスンのようなものは行われますか?

A. 基本的には上野で行われているような定期的な個人レッスンという形はとっていません。
 設定されている少人数のゼミでは全員で創作の研究を行いますが、必要に応じて個人レッスンも行っています。

Q. 映像作家とのコラボレーションなど音と映像に関して研究したいのですが、横浜の映像研究科と音楽音響創造ではどちらのほうが適していますか?

A. 映像研究科の音と映像に関する研究分野については、横浜の映像研究科にお問い合わせ下さい。音楽音響創造では、映像のための音楽制作や研究を行っており、これまで映像研究科や美術学部デザイン科、絵画科(油画専攻)との共同制作を続けています。

Q. 児童や幼児と音楽の関連について勉強したいのですが、実際に幼児を学校に連れてきて研究をおこなうことはできるのでしょうか?

A. 研究内容によります。児童心理学などは専門的に確立されている分野であり、そこを避けて児童・幼児の心理にアプローチするのは容易ではありません。すでに児童心理学を学び、なおかつ音響心理学の研究方法論を十分に習得したうえで児童心理学の要素を加えた研究を行いたいのであれば、この科で勉強することは可能です。

Q. 自分たちが制作した作品を一般に公開する機会はありますか?

A. 様々な機会があります。
 大学の公式な公開の場として一番大きなものでは修士の修了作品展があります。また修士1年生は12月に開催される“アートパス”というイベントに参加して作品を発表することができます。
 その他には自主企画のコンサートや外部のコンペティションに参加するなど、各自が様々な機会を利用して発表の場を持っています。事前に申請して認められれば、キャンパス内で作品発表することも可能です。
 受託研究として学外と連携し、作品を発表している例もあります。

Q. 学部の授業の単位は大学院でも認められますか?

A. 学部の授業で単位として認められる枠があります。上野校地の授業を履修することも可能です。

Q. 声楽やピアノの授業は北千住で開講されていますか?

A. 学部の開設科目ですが声楽実技演習や副科ピアノなどがあります。
 声楽実技演習は複数によるレッスン形式で、単に歌唱指導を受けるだけではなくそれを通して声による表現を学びます。
 副科ピアノは上野と北千住両方で行われ希望によりレッスンの場所を選択することができます。これらは残念ながら大学院生を対象にしているものではないのですが、副科実技の中にはグループレッスンで大学院生が参加できるものもあります。

Q. 今の学校のシステムでは産学共同のようなものを持ちかけることは可能ですか?

A. 可能ですが研究テーマを担当の教員と話し合った上で行う必要があります。例えば関連する学会やアートパスなどの発表の場を通して企業にアピールすることで、産学協同につながることも期待できると思います。

Q. 録音に興味があるのですが、大学で特に勉強していないことは不利になりませんか?

A. 大学で特に専門の授業を履修していなくても、個人で十分に勉強していれば不利になることはありません。

Q. 入学前に授業を聴講・見学するか、個別レッスンのようなものを受けることは可能ですか?

A. いずれもできません。

Q. 複数の研究分野を持てますか?

A. 主たる研究分野を決めた上で、他の研究分野の授業を履修するなどして横断的に勉強することはできます。

Q. 担当教員の変更は可能ですか?

A. 所属する研究分野における変更は事情によって可能ですが、研究分野をまたいだ形での変更は原則としてできません。

Q. ポピュラー音楽を専攻できますか?

A. ポピュラー音楽の作曲を専門とする指導は行っていません。授業の一部で創作技法の対象として分析を行うことはあります。研究対象ということであれば音楽文化学の他の研究分野で可能です。

Q. 授業内容を知りたいのですが。

A. シラバス等を参考にしてください。

Q. 美術学部の先端芸術表現科との違いは何ですか?

A. 音楽音響創造研究分野では音楽を中心とした時間的な表現に重きをおいています。個々の教員の専門性と学生の作品や研究テーマなどからご判断ください。

Q. コンピュータ・ミュージックが主体なのですか?

A. 重要な分野として扱っていますが、主体ではなく多様な表現のうちの一つと考えています。

Q. 日本の伝統的な様式を新しい表現で行うことは可能ですか?

A. もちろん可能です。すでにそのような作品を制作している学生もいます。

Q. テレビやラジオ番組の音楽や音響を作りたいのですが。

A. 作曲や音響デザインの制作、研究ができます。



Last modified: 2011-07-27 18:49:24