入試関係Q&A

 

入試に関して、よくある質問

芸大出身者あるいは音大出身者でなければ入学できませんか。

いいえ、そんなことはありません。現に音大ではない他大学出身者が入学しています。


研究科の位置づけがよくわからないのですが。

応用音楽学は東京芸術大学大学院音楽研究科に設置された研究コースです。したがって、学部での研究教育は行っておりません。他にも「ソルフェージュ」「音楽教育」「音楽文芸」といったコースが大学院のみのコースを開設しております。


修了要件単位などを教えてください。

修了要件単位は34単位(平成22年度より)です。単位を満たした上で修士論文を提出していただきます。在籍年限は原則2年です(場合により1年の延長が可能、また、休学による留学などは在籍年に加算しない)。


音楽史の試験はどのようなものですか。

「声楽を中心とする音楽史」「鍵盤楽器を中心とする音楽史」「弦楽・管打楽器を中心とする音楽史」「日本を含む東洋音楽史」の4系統の設問群から任意の2問を選択して解答します。


語学試験はどのようなものですか。

英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロシア語、スペイン語および国語古文から1科目を選択していただきます。いずれも辞書の使用を認めております(電子辞書は認めていません)。(外国語は、これまでの2カ国語から1カ国語に変更になりました)


口述試問はどのようなものですか。

詳細は入試要項をご覧ください。おおむね一次試問は20分程度(そのうちで5分間のプレゼンを行うことが可能)で、二次は10分程度になります。いずれも研究計画に即した試問ですが、二次は一次に比べてより一般的なものとなります。一次試問で投げられた課題について、どのように考えを修正することができるかどうかも評価の観点となります。


語学や音楽史の試験では、最低でも何点くらいとらなければなりませんか?

お答えできません。音楽研究科で研究するに値する最低限の知識を準備しておいてください。


院試の過去問は手に入れられますか。

はい。音楽学部教務係までお問合せください(電話050-5525-2309)。


日本の伝統楽器を研究テーマにすることはできますか?

楽器そのものの研究であれば、音楽学の領域にあたります。しかし、伝統楽器を中心に、その楽器を用いた芸能の保護や振興といったテーマであれば、十分に研究対象となりますし、これまでにも同様のテーマで研究にとりくんだ学生がおります。


能や歌舞伎など、古典芸能や伝統芸能ともいうべき、日本の無形文化財を研究対象とすることはできますか?

もちろんできます。これまでにも伝統芸能の振興など、同様のテーマで研究にとりくんだ学生がおります。また、日本に限らずアジアの無形文化財を研究対象とした留学生もおります。


芸術活動を心理学的な観点から研究することはできますか?

純粋な心理学として取り組むことはできませんが、心理的ファクターを重視したマーケティングや事業評価などであれば、興味深い研究が可能であろうと考えます。


ベンヤミンなどに興味があります。哲学的な考察を行うことも可能ですか?

研究計画に具体性があれば不可能ではありません。文芸的要素が強いのであれば音楽文芸を、音楽美学の要素が強いのであれば音楽学を、また、メディア論・社会学に力点があるなら芸術環境創造を検討することもお考えになってみてはいかがでしょうか。


音楽療法で特に中心としている領域はありますか?

何か特定の領域を中心とすると決めているわけではありませんが、強いていえば児童領域、とりわけ自閉症児について力点がおかれています。しかし、高齢者領域を研究対象にしている学生もおり、領域に制約があるわけではありません。


音楽療法において、とりわけ脳科学に興味をもっていますが、このような観点からの研究はできますか?

脳にかぎらず生理学的観点からの研究に興味があるとすれば、この研究室はお勧めできません。このような研究の重要性には疑問の余地がありませんが、当研究室では、あくまでも音楽を中心とした質的研究を重視しており、生理学的なアプローチには強くありません。


音楽療法の授業は、音楽療法士の認定資格とどのような関係がありますか?

応用音楽学のカリキュラムは、音楽療法士養成のために作られているものではないので、直接的な関係はありません。


音楽療法の実習はできますか?

はい、すでに学内での実習を開始しています。学生のレベルと研究内容にあわせながら、セッションの見学などから開始し、アシスタントでのセッション参加等、実践をおこなうことになります。


学外の音楽療法士とともに学内でセッションをすることはできますか?

できません。


音楽教育か音楽療法かで迷っています。

ご自分の研究計画および将来の方向性を十分に検討した上で、修了生の進路等も加味しながら、どちらに行くべきかご自分で判断なさってください。


芸術環境創造分野と何が異なっているのですか?

応用音楽学では、芸術環境創造分野では扱っていない音楽療法を大きな柱のひとつとしている他、オーケストラやオペラなどのクラシック音楽や日本や世界の伝統芸能を関心の中心においていることをあげることができます。これは修了生の研究テーマや進路などにも反映されていますので、あわせて参考にしてください。 芸術環境創造では「今これからの芸術創造」という観点を重視して研究を行っている言えるかもしれません(芸術環境創造を参照ください)。 いずれにせよ、いずれも音楽文化学専攻に属する研究領域ですので、入学後は領域をまたいだ履修や研究が可能です。


博士から入学したいと考えていますが、可能でしょうか?

他大学の修士課程を終えた後、あるいは、藝大の他分野の修士課程を終えた後に、応用音楽学の博士課程に入学した学生はこれまでにも幾人もいます。妥当なテーマ設定、博士論文を仕上げるための適切な準備、当研究室を志望する必然性など、諸条件が整っていれば受け入れることは可能です。


入学後に実技の指導は受けられますか?

受けられません。いわゆる実技レッスンはありません(音楽教育およびソルフェージュを参照ください)。ただし、実技をともなう演習・講義科目を履修することはできます。



授業料納付金はどのように決められていますか。

文部科学省が決める標準額を基準に決められています。詳しくは、こちら『東京藝術大学の学費について』を参照してください。


修了時に何らかの資格は取得できますか。

いいえ、修士の学位の他には資格の取得は考慮されておりません。とりわけ、音楽療法の分野において注意しておいていただきたいのが、当研究科は「音楽療法士」の資格取得についてはサポートできる体制にはなっていないことです。音楽療法士の資格取得については自助努力で取り組んでいただくことになります。また逆から考えれば、療法士の資格取得を念頭に入れていない学生も音楽療法について研究することは可能です。