概要

美学・芸術論の学術誌『カリスタ』を発行しております、東京芸術大学美学・藝術論研究会は、昨年度「美学へ/の挑戦 アートプラクティスの現場と『公共性』」というテーマでシンポジウムを開き、現代的アート実践の諸現場を基点として、現代の美学・芸術論的研究の新たな方向を探りました。その流れを意識しつつ、今年度は、未曾有の被害をもたらした3月11日の東日本大震災以降の状況における美学・芸術論や芸術表現の動向を視野に入れたシンポジウムを開くことにいたします。

その動向とは、本年度開かれた三つのシンポジウム、つまり「美学 vs. 現代アート」(4月23日 美学会:北仲スクール)、「クシシュトフ・ヴォディチコ:アートと戦争」(8月8~10日 北仲スクール)、「アイステーシス――感性論としての美学をめぐって」(10月17日 美学会)です。それらは、テーマがそれぞれ異なるにせよ、その問題意識が交錯しつつ、3.11の現実を目の当たりにした上で、感性のあり方や芸術の使命あるいは可能性を考察するという問題意識を共有していました。

一方、芸術表現の動向に目を向けると、アーティストが被災現場に直接関わり、被災者と深く関わる多くのアートプロジェクトの実践がありました。そこでは、極限の状態で、アートの意味やその役割が検討されてきました。本シンポジウムは、被災地より二名のパネラーを迎え、そういった芸術的な営為と、3.11がもたらした人間の感性のあり方を、美学・芸術論の問題として検討いたします。

パネラー 松崎俊之 (石巻専修大学) 3.11をめぐる断想、あるいは感性論の限界について
石田圭子 (東京芸術大学) 被災地の光景と感性の問題――レヴィナスの可傷性から考える
鈴木賢子 (東京芸術大学) 瓦礫の風景・土地の記憶
村上タカシ (宮城教育大学) 3.11以降のアクティビティとクリエイティビティ
司会 益田勇一 (白鴎大学)
コーディネーター 椎原伸博 (実践女子大学)
「3.11をめぐる芸術的営為と感性」チラシ表 「3.11をめぐる芸術的営為と感性」チラシ裏

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東京芸術大学美術学部芸術学科 美学研究室内
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