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資料紹介(図書)
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Roesner, Edward H. ed. Ars antiqua: Organum, Conductus, Motet. Farnham: Ashgate, 2009. (Music in Medieval Europe) [E/M987-15/5]

 西洋中世音楽の代表的な研究論文を分野ごとに集めた論文集7冊がまとめて出版されました。筆者の専門分野に近い第5巻 ”Ars antiqua” を手に取ってみて驚きました。この分野は日本の研究者がとても少なく、情報も入手しにくく、筆者が卒論を書いた時も先行研究の概要を知るだけでも相当な苦労がありました。ところがこの論文集にはまさに代表的な18篇の論文が集められており、最先端の研究はもちろん、少し古いものでも現在の研究の前提となっている重要なものが収録されています。内容は以下のとおりです。第1部Polyphony at Notre Dame of Paris、第2部Organum, Genre, Rhythm、第3部Conductus, Genre, Function, Rhythm、第4部Motet, Chronology, Style。こんなに楽に文献が集められるようになったなんて、うれしいような悔しいような複雑な気持ちです。

(平井)

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