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chagall
張愛紅《キジル38窟「天相図」》
2242×669mm、2009年

東京藝術大学と新疆藝術学院との大学間交流協定を記念して
張愛紅・シルクロード・亀茲(キジル)石窟壁画模写展覧会
会期: 2010年3月16日(火)-3月28日(日) 3月23日(火)休館
時間: 午前10時-午後5時(入館は午後4時30分まで)
会場: 東京藝術大学大学美術館 陳列館
観覧料: 無料
主催: 東京藝術大学亀茲石窟研究チーム
(油画技法材料研究室、保存修復油画研究室、壁画研究室)

東京藝術大学と新疆藝術学院とは大学間交流協定を結び、今日に至っている。今回は、その交流協定を記念し、「シルクロード・亀茲石窟壁画の展覧会」を開催する。中国新疆ウイグル自治区は東トルキスタンとも呼ばれ、シルクロード遺跡も多数残されている。新疆藝術学院には、仏教美術研究所が設置され、これまで数々のシルクロードの仏教美術に関する研究成果をあげている。そのなかでも、亀茲石窟研究所とは密接な関係を保ち、連携研究と人事交流も盛んである。かつて亀茲石窟研究所において模写事業に参加した張愛紅先生が、現在新疆藝術学院の教員となっている。先生は約60点の模写作品を制作している。これらの模写作品を東京藝術大学大学美術館陳列館に並べ、展覧会を開催する。

われわれ東京藝術大学の亀茲石窟研究チームは、昨年度から、亀茲石窟壁画の絵画材料および絵画技術の調査研究をはじめている。今回の展覧会に陳列される亀茲石窟壁画研究の基礎資料となる模写作品のもとで、われわれ東京藝術大学の亀茲石窟研究チームは、来日する新疆藝術学院美術学部院長の卓然木牙森先生と、模写作品制作者である張愛紅先生に参加していただき、亀茲石窟調査研究の現状についてのシンポジウムを行う。

われわれ東京藝術大学の研究チームは、アフガニスタン流出文化財であるバーミヤーン石窟壁画の調査研究を、東京文化財研究所と連携しておこない、その調査研究成果は公表されている。(「アフガニスタン流出文化財の調査 バーミヤーン仏教壁画の材料と技法」明石書店、2006)今回の亀茲石窟模写作品の展覧会を通して、バーミヤーン壁画との絵画材料学的見地からの関連性を考察する端緒にしたいと考えている。そして新疆藝術学院ならびに亀茲石窟研究所とのより密接な亀茲石窟共同研究の進展も探りたいと考えている。

問い合わせ: ハローダイヤル:03-5777-8600
関連企画:
シンポジウム「亀茲石窟研究の今後」

  • 日時:2010年3月20日(土)14:00-
  • 会場:東京藝術大学大学美術館陳列館2F
  • パネラー:卓燃木牙森、張愛紅(新疆藝術学院)/佐藤一郎、木島隆康、工藤晴也(東京藝術大学)/中川原育子(名古屋大学)/谷口陽子(筑波大学)

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