インドネシア

バリ島[とう]のガムラン

バリ島[とう]ガムランを紹介[しょうかい]するね。バリ島[とう]ガムランは、音[おと]がきらきら光[ひか]るみたいで、とても華[はな]やかな響[ひび]きがするよ。テンポは急[きゅう]に速[はや]くなったり遅[おそ]くなったり、音[おと]のジェットコースターみたい。同[おな]じ楽器[がっき]を2台[だい]や4台[だい]ずつ使[つか]うことが多[おお]いのも、バリ島[とう]ガムランガムランらしいところ。


ガムランは、いろんな時[とき]に演奏[えんそう]するよ。ヒンドゥー教[きょう]のお寺[てら]の儀礼[ぎれい]や、結婚式[けっこんしき]、お葬式[そうしき]、みんなで楽[たの]しむとき。もちろん観光[かんこう]にくるお客[きゃく]さんのためにもね。
バリ島[とう]ガムランは楽譜[がくふ]を使[つか]わない。先生[せんせい]や仲間[なかま]の演奏[えんそう]を見[み]て覚[おぼ]えるんだ。

楽器[がっき]のなかまわけ

おもにリズムを担当[たんとう]する楽器[がっき]ゴング(ゴング・ワドン、ゴング・ラナン)、クンプルカジャルレヨンチェン・チェン
おもにメロディーを担当[たんとう]楽器[がっき]ウガルガンサ・ブマデガンサ・カンティラン、プニャチャ、ジュブラグジェゴガン
メロディーをはなやかにする楽器[がっき]スリン(たて笛[ぶえ])、ルバブ(胡弓[こきゅう]
強弱[きょうじゃく]とテンポをリードする楽器[がっき]クンダン(クンダン・ラナン、クンダン・ワドン)
たくさん楽器[がっき]を使[つか]って、それぞれ役割[やくわり]がちがうんだ。 それぞれに役割[やくわり]のちがう楽器[がっき]がたくさんあるんだ。


楽器[がっき]の組[く]みあわせ
いちばんよくあるのは「ガムラン・ゴング・クビャル」。このサイトで紹介[しょうかい]する曲[きょく]もゴング・クビャルの組[く]みあわせで演奏[えんそう]するよ。


1. ウガル  2. ガンサ・プマデ  3. ガンサ・カンティラン  4. プニャチャ  5. ジュブラグ  6. ジェゴガン  7. レヨン  8. ゴング・ワドン  9. ゴング・ラナン  10. クンプル  11. クモン  12. ブンデ  13. カジャール  14. クンダン・ワドン  15. クンダン・ラナン  16. チェン・チェン

✲おことわり:これは、ガムラン・ゴング・クビャルによる楽器配置[がっきはいち]の一例[いちれい]です。またビデオでは一部[いちぶ]の楽器[がっき]を省略[しょうりゃく]しています。


いちばん基本の形式「ギラッ」
バリ島[とう]ガムランは、何拍[なんぱく]のパターンを繰[く]り返[かえ]すかで形式[けいしき]が決[き]まるんだ。
このサイトで紹介[しょうかい]する「ギラッ」は8拍[ぱく]のくりかえし。8拍[ぱく]でできた基本[きほん]の旋律[せんりつ]ウガルがひいて、リズムを担当[たんとう]する楽器[がっき]がこんなリズムを繰[く]り返[かえ]すよ。

   ゴングは最後[さいご]の拍[はく]で打[う]つ! 
バリの人[ひと]は、いちばん強[つよ]いアクセントが周期[しゅうき]リズムの最後[さいご]の拍[はく]につく、と考[かんが]えるんだ。 ギラッ形式[けいしき]で、「バリのかぞえかた」だと、ゴング・ワドンを打[う]ついちばん強[つよ]くて重[おも]い拍[はく]が最後[さいご]にきてるでしょ?
ヨーロッパの音楽[おんがく]は、強[つよ]いアクセントがはじめの拍[はく]につく。バリとはあべこべ。このサイトを見[み]てるみんなは、たぶんヨーロッパの音楽[おんがく]になれているから、「このサイトのかぞえかた」も、強[つよ]いアクセントではじめの拍[はく]がはじまるように書[か]いてみたよ。


互いちがいのリズム「コテカン」
バリのガムランでは、同じ楽器[がっき]がふたつずつあって、二人[ふたり]で互[たが]いちがいにリズムを刻[きざ]むことがとっても多[おお]いんだ。四人[よにん]の演奏者[えんそうしゃ]が二人一組[ふたりひとくみ]で、ひとつの楽器[がっき]のリズムを刻[きざ]むこともあるよ。
みんなの音[おと]がつながると、まるで一人[ひとり]でひいているみたい。それがぴったり揃[そろ]うとすごくカッコいい。こういうリズムをバリでは「コテカン」とよぶよ。
太鼓[たいこ]も「ラナン(おとうさん)」と「ワドン(おかあさん)」の2台[だい]で、コテカンのリズムを叩[たた]くんだ。


基本[きほん]の旋律[せんりつ]「ラグ・ポコッ」
それぞれの曲[きょく]で、みじかい基本[きほん]の旋律[せんりつ]"ラグ・ポコッ"をウガルがなんどもくり返[かえ]すんだ。バンタン・グンディンとよぶ人[ひと]もいるよ。


音階
ガムランには2種類[しゅるい]の音階[おんかい]がある。ひとつはペロッグ、もうひとつがスレンドロ。
スレンドロでは1オクターブが五[いつ]つにわかれる。ぺロッグだと1オクターブを七[なな]つにわけて、そこから五[いつ]つを選[えら]んで使[つか]うんだ。ペログは日本[にほn]の沖縄[おきなわ]の民謡[みんよう]によく似[に]ているよ。

【おことわり】
この映像[えいぞう]は、バリガムラン研究家[けんきゅうか]の皆川厚一氏[みながわこういちし]からご提供[ていきょう]いただきました。演奏[えんそう]はワルマデワ大学[だいがく]ガムラン合奏団[がっそうだん]のみなさんです。


ジャワ島[とう]のガムランもくらべてみてね。