日本[にっぽん]

三曲合奏[さんきょくがっそう]

  

[きょく]の名前[なまえ]は、『夕顔[ゆうがお]』だよ。
夕顔[ゆうがお]は、むかしの有名[ゆうめい]なおはなし「源氏物語[げんじものがたり]」にでてくるお姫[ひめ]さまのことなんだ。

    【歌詞[かし]
    ①すむは誰[たれ]
    ②訪[とい]てや見[み]んとたそか[が]れに

    ③寄[よ]する車[くるま]のおとづれも
    ④絶[たえ]てゆかしき中垣[なかがき]
    ⑤隙間[すきま]もとめて垣間見[かいまみ]
    ⑥かざす扇[おうぎ]にたきしめし
    ⑦空炷[そらだ]きものもほのぼのと
    ⑧ぬしは白露[しらつゆ]ひかりを添[そ][え]
    ⑨いとど栄[は]えある夕顔[ゆうがお]
    ⑩花[はな]に結[むす]びし仮寝[かりね]の夢[ゆめ]
    ⑪覚[さ]めて身[み]に染[し]む夜半[よわ]の風[かぜ]

    このビデオでは初[はじ]めの2行[ぎょう]と最後[さいご]の1行[ぎょう]を歌[うた]っているよ。

    三曲合奏[さんきょくがっそう]の楽譜[がくふ]には、歌詞[かし]がこんなふうに昔[むかし]のかなづかいで書[か]いてあるんだ。ひらがなに[ふりがな]をつけた所[ところ]だよ。

    歌詞[かし]の意味[いみ]



三曲合奏[さんきょくがっそう]ってなに?
三曲[さんきょく]とは、[そう]三味線[しゃみせん](地歌[じうた]尺八[しゃくはち]の三[みっ]つの楽器[がっき]のこと。
三曲合奏[さんきょくがっそう]は、その楽器[がっき]で合奏[がっそう]する箏[そう]の音楽[おんがく](箏曲[そうきょく])のアンサンブルの形式[けいしき]のこと。
尺八[しゃみせん]のかわりに胡弓[こきゅう]をつかうこともあるんだ。
[そう]や三味線[しゃみせん]をひく人[ひと]は歌[うた]も歌[うた]うんだって。
一曲[いっきょく]のなかで、歌[うた]うところと楽器[がっき]だけをひくところがあるよ。
[そう]の音楽[おんがく]は「地歌箏曲[じうたそうきょく]」とよばれ、江戸時代[えどじだい]に京都[きょうと]や大阪[おおさか]で始[はじ]まった音楽[おんがく]で、箏[そう]や三味線[しゃみせん]をひきながら歌[うた]う。
むかしは目[め]のふじゆうな人[ひと]がひいたんだけど、今[いま]は目[め]のみえる人[ひと]も演奏[えんそう]するよ。