学長宣言2016 東京藝術大学入試情報サイト http://admissions.geidai.ac.jp/ グローバル 藝大基金 藝大フレンズ クリストファ・N・野澤氏旧蔵のSPレコードコレクションを救え 早期教育 東京藝術大学ジュニア・アカデミー新設2017年4月開校 国際芸術創造研究科アートプロデュース専攻 大学院美術研究科グローバルアートプラクティス専攻 上野「文化の杜」新構想推進会議 ワーキンググループ

工芸科

◆学科・専攻概要

kogei_00 1889(明治22)年に開校した東京美術学校の専修科美術工芸(金工・漆工)として始まった工芸科は、1975(昭和50)年に組織を改めて、彫金・鍛金・鋳金・漆芸・陶芸・染織の基礎及び専門課程となりました。その後1995(平成7)年に木工芸、2005(平成17)年にガラス造形を大学院に開設して現在に至っています。学部は6専攻、大学院は14の研究室からなり、学生の学びたい専門領域で、深く研究し自由に資質を伸ばしていける体制をとっています。

 美術は時代とともにその役割も様々に変化してきました。そのなかにあっても、歴史に裏付けされた伝統に基づく工芸の技術や精神は、人間にとって最も身近にある芸術領域として一貫して人々の生活の中で輝きを放ってきました。素材を見極め伝統的な技法を基に制作される工芸作品は、人々の生活の中で大きな感動を与えるものです。

 本学の工芸科は、基本を学び、現代の多様化する社会における価値観や技術を吸収しつつ、さらなる発展をなし得る能力を身につけたアーティストを養成します。工房制作を中心とした少人数制による個人指導によって、実技修練と創造性の開発を図ります。また、国際交流や地域連携にも力を入れ、工芸科としての特色を活かした研究活動や社会活動にも取り組んでいます。

工芸基礎

◆学科・専攻概要

kiso2009_01 工芸基礎では、各専門領域において必要となる基礎的な力を育むために、幅広い教育に取り組んでいます。

 1年次では、取手校地での授業展開となり、工芸科の基礎実習に加え、他科の講師を招き様々な技法や価値観に触れ、多角的な視野と総合的な造形力を養うカリキュラムとしています。
 また、芸術祭では各科1年生が代表として音楽学部と共同で法被と巨大な神輿を制作することも一つの特徴です。共同制作によって、個人制作では養えない経験や知識、人との信頼関係も築き上げられ、将来に生かされています。

 2年次前期からは上野校地での授業となります。各専門領域の教員の指導のもと、実習制作を通してその専門領域特有の素材・技法の魅力を体験し、自分が学びたい分野を一つ選択します。後期から専門領域に分かれての実習を行ないます。

◆ポリシー

○カリキュラム・ポリシー

学部: 工芸基礎実技の修得及び美術に関する研究をおこない、表現能力を養う。
1年次及び2年次前期は工芸領域に関わる基礎的な表現と造形感覚を養い、2年次後期からは各専攻に分かれ、専門技術の修得を通して自己の表現を探求する。
優れた工芸家として、修得した技能を基に広く教養を深め、幅広く社会に貢献できる人材を育
する。
修士: 各専門分野において創作研究を進め、独自の工芸創作表現の修得を目指し、広く社会に発信出来る人材を育成する。
博士: 修士学位修得者がさらに高度な専門的研究を深め、国際的な見地から工芸創作表現と理論の確立を目指す。

○ディプロマ・ポリシー

学部: 所定の授業単位の修得しカリキュラムポリシーを満たし、卒業制作において最終評価し、学士の学位を授与する。
修士: 当該研究分野の指導教員及び関連分野の担当教員の下で各自研究テーマに沿って創作研究を進める。
修了制作において最終評価し、修士の学位を授与する。
博士: 当該研究分野の指導教員及び関連分野の担当教員で構成された学位審査会により作品と論文の審査が行われ、その評価をもって博士の学位を授与する。

◆カリキュラム

○カリキュラム(学部教育)

■1年次
 工芸科担任教員の特徴ある造形実習に始まり、油画専攻講師による絵画実習、木工芸実習、彫刻科講師による塑像実習、日本画専攻講師による絵画実習、ガラス造形実習を行います。1年間で基礎的な造形力を学びつつ、他分野の表現技法や価値観を体験する幅広い内容となっています。
 学科では工芸科全教員による「工芸制作論」を通年授業として開設し、各教員が創作活動を通して工芸の本質を考察しながらレクチャーをします。

■2年次
 前期に彫金、鍛金、鋳金、漆芸、陶芸、染織の6専攻から3種類選択し、実材を使った実習制作を行います。大勢の教員や上級生がいる上野の歴史ある場所に身を置いて、より充実した制作が始まります。その経験もふまえて希望専攻を学生自身が選択します。
 後期は、専攻する専門領域の基礎実技をより深く学んでいくことになります。

指導教員

教育科目

kiso2010_1 kiso2010_2

彫金

◆学科・専攻概要

carving_01 1887(明治20)年に本学美術学部の前身である東京美術学校が創立し、彫金は当初から金工として本学の歴史に名をとどめています。初代教授であった加納夏雄が帝室技芸員となり、当時、美術・工芸の最大の栄誉である皇室の保護を受けました。次いで同じく帝室技芸員となった海野勝岷が教授となり、室町期からつづいた日本の伝統的な彫金の門外不出とされていた数々の技法を公開し、本学の教育の中で体系づけました。指導のために制作された手板が多く残され、今日にいたるまで学生の基礎技法の授業に資料として活用されています。この誇るべき彫金技法を時代の流れのなかで脈々と受け継ぎ、絶えず新しい表現、造形を生み出し、素材の可能性を探り、優れた彫金作家を輩出しています。

 鏨などの工具整備に始まり、「彫り」「打ち出し」「象嵌」「接合」「七宝」「色金」等の伝統技法を学び、素材への知識を深める基礎課題に取り組み、さらに、彫金技法とジュエリーの分野を設け、現在の生活空間全体を意識した専門性の高い指導を行っています。これに基づいて、逐次高度な知識と技術を修得し、「装身具」「オブジェ」など、それぞれのテーマで創作表現の在り方、自己表現を研究して制作を行っていきます。表現のための確実な技術を身につけ、その上で新しい個性を築き活躍しうる人材を育てています。

>> 彫金研究室 公式Webサイト

◆カリキュラム

○カリキュラム(学部教育)

 学部教育は、伝統的な工芸から立体造形、ジュエリー等、現代の社会及び生活空間において幅広く制作し活躍しうる人材育成をめざしています。課題制作を通して伝統技法をはじめとした各種彫金技法を学び、さらに工具制作、素材体験等を通し総合的な知識、彫金による表現を身につけます。
 各学生に対して、教員全体で課題、研究制作、及び卒業制作の指導にあたり、豊かな可能性のなかで学生それぞれの自己表現の方向性を探っていきます。あわせて専門的な分野での集中講義、交換留学や海外からの作家招聘などの国際交流等の企画によって、世界に発信する教育体制の構築を図っています。

■2年次後期
 彫金を選択した学生は道具の製作からスタートします。「打ち出し」「彫り」「象嵌(平象嵌)(高肉象嵌)」などの鏨を製作し、それぞれ手板による課題制作を通して指導を行います。

■3年次
 2年次後期より引き続き基礎技法として「接合」「象嵌(布目象嵌)(切嵌象嵌)」を各種色金とあわせて学び、筥や額などを制作します。その他「装身具」の集中講義を行います。また自主制作として「オブジェ」「クラフト」などの研究制作があります。

■4年次
 七宝などの各種技法研究を行います。そして研究制作において研究テーマ、技法、工程を絞り込
み検証発展させることによって、質の高い卒業制作指導を行います。

○カリキュラム(大学院教育研究)

metal_carving_img200902 修士課程は、学生による研究テーマによって研究、制作が進められます。第一研究室と第二研究室に分かれますが、彫金研究室の教員全体で指導にあたり、より高度な研究制作、作品制作を行います。また作品発表に関しても積極的に取り組むようにし、並行して伝統的な職人との交流や新しい商品開発のためのコラボレーションなども行っています。

 1年次では、彫金研究室の歴史、資料をふまえて「彫り」「高肉打ち出し」の課題を設定し、日本の彫金技法と知識の深い理解を促しています。さらに精密鋳造などの実習により経験の幅を広げ、研究制作1・2・3と進みます。
 2年次では、学生各自のテーマにしたがって専門性を高め研究制作1・2、修了制作へと進みます。

 博士後期課程は、彫金の技法や素材に深い知識と経験を有していることを前提に、独自な研究テーマを各自が設定して進められます。新しい視点をもった自分の制作論を組み立て、技法や素材、表現を深く追求して、研究制作、作品制作を行います。研究室内の指導には彫金研究室の主査、副査の教員があたりますが、他専攻の副査の教員、論文指導の教員も含めた指導体制がとられます。

○その他(国際交流、留学生の受入れ、卒業後の進路など)

-国際交流(過去5年間)-
 ・ドイツ金工芸術協会理事長 クリスティアンネ・ウェーバー・シュトーバー氏レクチャー
(2003年度)
 ・フォルツハイム装身具美術館長 コーネリア・ホルザッハ氏レクチャー(2007年度)
 ・国際交流基金による招聘として、コペンハーゲン(デンマーク)よりジュエリー作家トゥーキル・
トゥギルセン氏を招き、レクチャー及びワークショップ(2008年度)

-留学生の受け入れ(過去5年間)-
 ・中国より留学生(研究生 2003年度)
 ・韓国より留学生(大学院生 2004年度~2005年度)
 ・韓国より留学生(研究生 2005年度)
 ・ドイツより交換留学生(2007年度後期~2008年度前期)
 ・韓国より留学生(博士課程 2008年度~)
 ・韓国より交換留学生(2008年度後期)

-卒業後の進路-
 ジュエリー作家、クラフト作家、金属造形作家、七宝作家、ジュエリーデザイナー、クラフトデ
ザイナー、七宝デザイナー、インテリアデザイナー、大学教員、彫金教室主宰、彫金教室講師、ジ
ュエリー会社経営、造幣局員など

指導教員

教育科目

鍛金

◆学科・専攻概要

metal_hammering_img200902 1895(明治28)年に東京美術学校美術工芸科のなかに鍛金科として開設、平田宗幸が初代教授となりました。
 鍛金では、金属の塑性加工法である絞り技法、鍛造技法、接合技法である溶接、ろう付け等、又機械切削加工など伝統技法から現代の金属加工技術まで幅広く身につけ、野外モニュメントからオブジェ、カトラリー、装飾品にいたるまで総合的な金属加工技術を学びます。
 また、個々の主体性を尊重し研究制作、ミーティングをとおして金属による幅広く自由な表現力を養う事を目標としています。
 卒業後は鍛金での研究制作をとおして培われた豊かな造形力と感性を生かし、作家として創作活動をする者をはじめ、建築・空間環境、自動車、ジュエリー、広告、ゲーム等のデザイナー、教育者など様々な分野で活躍しています。

◆カリキュラム

○カリキュラム(学部教育)

 学部2年次後期からはじまり、工具整備(金鎚、当て金制作等)を行い、鍛金の基本技法のひとつである「絞り」による銅の花器(基本手絞り・回転体)を制作します。
 学部3年次前期では、機械加工演習(旋盤、フライス盤等)、スピニング絞り演習、各種溶接・接合実習、鍛造実習、木目金の制作を行います。後期では銅の変形絞り技法による動物制作、その他金属着色技法を学びます。
 学部4年次は、個々のテーマに沿った研究制作、卒業制作を行います。

○カリキュラム(大学院教育研究)

 大学院では、学生個々の研究テーマに沿って研究制作を進めます。
 取手金工機械室での実習、鋳金での精密鋳造実習等の授業もありより幅広い金属の知識、技術を深め、高度な専門性、独自性を持った表現を探求し、修了制作を行います。後期博士課程では、学生のテーマに沿った指導体制がとられより高度な研究制作と制作理論が問われます。

○その他(国際交流、留学生の受入れなど)

海外への留学、受け入れを積極的に支援しています。
国際交流協定校であるハレ美術大学(ドイツ)、エコール・ブール(パリ)に交換留学生として学生を送り出しています。また、エコール・ブール、エストニア、韓国からの留学生を受け入れています。

指導教員

教育科目

鋳金

◆学科・専攻概要

tyuukin 1892(明治25)年、東京美術学校美術工芸科のなかに鋳金科として開設、岡崎雪声、大島如雲が教官となり、津田信夫、香取秀真、高村豊周、内藤春治、など近代の工芸を牽引した人材を輩出しました。1949(昭和24)年、東京藝術大学が設置されると、工芸科鋳金専攻となり、
1963(昭和38)年に大学院美術研究科修士課程を、1977(昭和52)年に博士後期課程を設置し、現在に至っています。丸山不忘、内藤春治、蓮田修吾郎、鈴木信一、西大由、原正樹、戸津圭之介ら歴代教授ほか、非常勤講師に西村純一、宮田宏平、西村忠などの教官が教育にあたりました。鋳金の教育、研究、制作、人材育成と共に、楠公馬上像(皇居前広場)、西郷隆盛銅像(上野公園)、国会議事堂大扉、皇居二重橋高欄及び飾電燈、伊勢神宮神宝鏡などの受託制作、薬師寺東塔水煙修復及び複製制作、薬師三尊像修復、東大寺大仏の調査研究などの文化財調査修復に関しても多くの実績を残しています。

◆カリキュラム

○カリキュラム(学部教育)

 鋳金の専攻領域の学部教育は、2年次後期から3年次、4年次の2年半にわたり段階的に編成されています。鋳金の伝統技法から最新の鋳造技法に至る鋳金の制作技術と知識を、課題制作と自由研究を通じて体系的に学習し、創作技術の獲得と共に個々の感性を磨きます。これら日々の研鑽の成果は、卒業制作、研究活動発表に結実しています。様々な鋳金技法を修養し素材と技法への理解と洞察を深めます。この事により、鋳金の特性である緻密な計画性と幅広い素材への感性を培い、総合的な創作力を高めます。学生は互いに協力して制作に取り組み、協調と併せて豊かな個性の発露を促すよう、きめ細やかな教育指導が行われています。

○カリキュラム(大学院教育研究)

 修士課程は、学生個々の研究テーマをもとに鋳金造形の研究制作計画が組み立てられます。鋳金講座の質、規模共に世界に比類の無い充実した設備と、取手校地の共通工房鋳造室を含めた教育研究環境を活用して、各自の創作研究を支援指導します。近年は、1年次に社会連携として地域の伝統産業界との共同研究活動もカリキュラムに取り入れています。博士後期課程では、より高度な専門性と独自性を磨き、広い視野に根ざした創作理念の獲得を目指して教育指導がなされます。博士学位取得も内容に応じた指導体制を組み、積極的に支援しています。

○その他(国際交流、留学生の受入れ、卒業後の進路など)

-国際交流

2011 韓国伝統文化大学との交流
2013 国際金属芸術展(中国清華大学)
2014 茶境展(重慶)
2015 国際芸術教育会議 中央大学校招聘

-地域連携

2010〜
現在
(毎年開催)
上野の山文化ゾーンフェスティバル
連携イベント企画展展示(東京都恩賜上野動物園)
2010〜
2012
GTSモニュメント制作・設置
2014〜 クラフトフェア松本出展・ワークショップ開催
(信州大学との交流)

-留学生の受け入れ

2010 韓国より客員研究員受け入れ(韓国伝統文化大学)
2011 韓国より短期留学生
2013〜
2014
ベルギーより国費留学生(研究生)
2015 ベルギーより国費留学生(修士課程)

指導教員

教育科目

漆芸

◆学科・専攻概要

 東京藝術大学漆芸専攻漆芸専攻は、東京美術学校創設時に美術工芸科漆工として始まり、後に工芸科として他の工芸部門とともに一本化され、現在に至ります。
 英語の小文字japanが19世紀の英国では日本製蒔絵の偽物を表したほど、漆芸は海外において日本を代表する芸術としての認識を得ています。本学は世界中にある漆芸の研究教育機関としては最古の歴史を有し、多くの人材、情報が集まり、国内外の中心を担っています。

 天然の素材である漆を塗料、接着剤、造形素材、絵画材料として多角的に研究、教育するとともに、原材料である漆の苗木から掻き取り精製までを一貫して体験授業を行っています。
 また、漆素材を柔軟に使いこなし、生活に寄与する作品や造形的な美術作品を作り上げ、幅広く活躍できる漆芸作家を育成し、あわせて教育者、研究者などとして幅広く活躍できるように教育をしています。

 学生や教員の研究、漆芸講座に所有する豊富な資料を、漆芸研究室内に専用のギャラリーを設け、技法・素材をわかりやすく展示したり、研究制作した学生の課題作品を発表するなど、幅広く漆芸の一般公開につとめています。
 さらに、国内外の大学機関、行政との共同研究を進め、今後の漆芸のあり方について情報交換を行い、ネットワークを構築して発表しています。

◆カリキュラム

○カリキュラム(学部教育)

 2年次後期より、道具作りを中心に用具の使い方、下地工程から塗り、擦り漆、蝋色上げ法を習得します。また、古典研究として過去の歴史作品に触れ、考察を行い、技法、背景文化などの論文を作成します。
 3年次前期、装飾技法実習として蒔絵、螺鈿などを、課題作品を通して習得します。後期には自由制作による創作研究を行います。
 漆の素地となる胎を作るための、木材加工(指物、轆轤、彫刻)、乾漆技法についても学びます。
 4年次には、沈金、彫漆、変わり塗りなどの特殊技法の表現研究を経て卒業制作となります。自己の感性をもととした多岐にわたる表現を実現するために教員とのディスカッション、指導により通年にわたり研究制作します。卒業時には高度な漆に関する歴史、文化、技法、実制作においての知識を備えることができます。

○カリキュラム(大学院教育研究)

■修士課程
 東京藝術大学漆芸専攻研究室制度をとりますが、漆芸専攻教員全員が研究指導に当たります。現代造形、伝統造形と表現上の差異はありますが、指導においては学生の持つ感性を理解し、個性を尊重しながら指導をしています。
 1年次は歴史研究を行い、今後自分が作る作品が歴史上どのように見られるかについて考察します。個人が研究テーマに沿って研究を行い、社会との関連を考察するために、積極的に発表活動を行うように指導しています。
 また保存修復の基礎知識、理論、修理実習を通して、保存修復の実際を研究します。
 2年次は学部、大学院の集大成とし、個人の持つ研究テーマを確立し、自由な造形表現の制作を前提とし自己表現の可能性を探ります。修了作品は感性と素材、知識と技法を駆使した作品を作り上げるように指導をしています。

■博士後期課程
 研究室ごとに別れ、自己の研究テーマに沿って制作研究と、論文研究を行います。社会との関連、国外との関連について自己のおかれた立場をもとに、漆芸のあり方について総合的に研究し、発表します。国内外において漆芸教育のリーダーになるべく資質を磨くように指導しています。

○その他(国際交流、留学生の受入れ、卒業後の進路など)

-国際交流、留学生の受入れ-
 本研究室は世界中の漆芸の高等教育機関の中心であり、年間を通して、学内をはじめ、国内外においてのシンポジウム、交流展覧会などを企画運営しています。
 また、毎年海外の漆芸作家を招待し、講演、集中講義を行い、幅広い観点からの教育を行っています。
 教員は、国外に積極的に出向き、各国の研究者と共同研究を行っています。共同の事業には修士以上の学生に任意で参加要請し、学生の海外交流が進んでいます。これらの実績により本学の教育の幅が広がり、内容が深まっています。
 客員研究員、留学生は中国、韓国、台湾、ドイツ、ミャンマー、ハンガリー、アメリカなどから来日、就学し、卒業後は本国に戻り教育機関の指導者または研究者として活躍をしています。

-卒業後の進路-
 漆芸に関わる教育研究機関の指導者として活躍する者、デザイナー、文化財保存修復の研究者などが挙げられますが、大多数の卒業生は漆芸作家としての道を模索し、芸術家として研究制作を続けています。

指導教員

陶芸

◆学科・専攻概要

tougei-現在に至る教育的推移-
 本学における陶芸教育は、1955(昭和30)年に加藤土師萌先生を迎えて始まり、63(同38)年に陶芸専攻として位置づけられ、伝統工芸に軸足をおいた教育が展開されてきました。藤本能道教授・田村耕一教授は東京美術学校工芸科図案部卒で、藤本教授は走泥社から伝統工芸に移籍した経歴があり、作風は前衛から伝統へと変化し、また田村教授は日本工芸会副理事を務める等、わが国の伝統工芸発展に大いに影響を与えてきており、両教授共に、作家活動の傍ら、学生への実技教育を行っていたため、より強く伝統を意識し、完成度をいかにあげ社会へ発表するかといった教育が重要視されました。その後、浅野陽教授は日本の食文化を踏まえた器の本質追求を目指し、三浦小平二教授は作品の完成度と創造性を重視した教育により、工芸と彫刻の絆を問題に芸術性を高める方向に向かっていきました。

 現在の教育方針は工芸的感性、実用だけの教育でなく、工芸と彫刻など芸術性を意識しながら制作し、自分の発想を工芸制作の中に表現し、芸術的に高める教育を目標としています。基礎教育として轆轤の修練は必要で、陶芸実技全般にわたる制作、施釉、焼成法に対処できる教育環境を整え、物を作ることによってさまざまな経験を積み重ね、陶芸の実制作に対処できる人材を育成することを目標にしています。

◆カリキュラム

○カリキュラム(学部教育)

■2年次
 ・轆轤成型の基礎演習。陶土による湯呑の制作。
 ・鋳込み石膏型成型。

■3年次
 ・轆轤成型、陶土による大壷、大皿の制作。
  鉄絵、染付、下絵顔料等を用いた加飾。各3種類以上を作成。
 ・石膏型による成形。叩き技法の皿の制作。
 ・轆轤成型による陶土の食器の制作。
  徳利、飯碗、湯飲み、皿、急須等の作成。
 ・登り窯実習

■4年次
 ・轆轤成型、磁器土による大壷、大皿の制作。
  上絵、染付け、下絵顔料等を用いて加飾。各3種類以上作成。
 ・卒業制作

○カリキュラム(大学院教育研究)

■修士1年次
 ・築窯実習
 ・焼成技術研究
 ・研究課題制作
 ・登り窯実習

■修士2年次
 ・研究課題制作
 ・修了制作

■博士後期課程
 ・研究課題制作

○その他(国際交流、留学生の受入れ、卒業後の進路など)

-多様な造形表現追求-
 彫刻専攻と工芸専攻陶芸研究分野の大学院生による交換授業の実施。製陶会社との産学協同研究によるインターンシップ制度

-海外交流と研修の推進-
 海外の留学生受入れと学生の海外への派遣、研修旅行などを通し、国際感覚を養うと共に、さまざまな陶芸があることを実体験を通じて理解し見聞を広める。
 アジアの伝統的陶芸を国際的に発信する機会を多く持つ。

-卒業後の進路-
 作家、大学講師(非常勤を含む)、高等学校教師、陶芸教室講師、デザイン・印刷会社勤務 等

指導教員

教育科目

染織

◆学科・専攻概要

 日本の染織は、我が国の民族衣装である「着物」特有の形体と機能、そして人々の美意識との相乗により、世界に類を見ないほど高い水準に達しています。
 染織専攻は1967(昭和42)年に開設されましたが、伝統を踏まえながら、今日の技術と融合して、新たな繊維造形の可能性の誘発に努めています。
 繊維と染織に関する知識と高い造形力を身につけ、デザイナーやアーティストとして幅広く活躍できる人材の育成を目標としています。

◆カリキュラム

○カリキュラム(学部教育)

 2年次後期から3年次にかけて、古典模作と自由制作を通じて、「染め」の技法である友禅染・型染・ろうけつ染・スクリーン捺染と「織」の技法である綴織・二重織・絣織を学びます。
 また、学外の作家やデザイナーなどを招きワークショップやレクチャーを行って思考に幅を持たせるよう努めています。
 4年次前期は各自の考えたテーマによる自由制作で自己表現の確立を目指し、最終的に4年次後期の卒業制作として大成します。

○カリキュラム(大学院教育研究)

textile_arts_img200902 修士課程では、学部で学んだ知識や技法を基盤に各自が研究テーマを深く掘り下げて、より質の高い内容で制作展開をします。染め技法研究、織技法研究のいずれかを選択し、個別に研究指導を受け、各自のテーマに沿って制作を行います。 
 また、個人の研究と並行して、研究室が企画するプロジェクトを通して、社会との連携プログラムにも参画し、発想から制作、展示まで携わることにより、それらの社会的効果についての研究も行います。
 博士後期課程においては、より専門性と独自性が求められ、一つのテーマを多角的に見据え実証しながら研究の意義を明確にしてアーティストとしての制作と研究を行います。学位取得に対しては個々の研究内容に応じた指導体制を組み、積極的に支援しています。

○その他(国際交流、留学生の受入れ、卒業 後の進路など)

-留学生の受入れ-
 留学生については、大学院生・研究生として受け入れ、出身国と日本の伝統や文化を踏まえながら、新たな展開に結びつくよう個別の研究指導を行います。
 中国、韓国、ドイツ、イスラエルなどの学生が毎年2~3名在籍しています。

-卒業後の進路-
 テキスタイルデザイナー、グラフィックデザイナー、染織作家、造形作家、教員など幅広い分野で活躍する多くの人材が生まれています。

指導教員