「アニメ」あるいは「アニメーション」ということばから浮かぶイメージは多様で、急激に変化しています。ある人はテレビのマンガアニメ、またある人はCG、当然ディズニー映画や「ジャパニメーション」を思い描く人もいるでしょう。デジタル技術の進化とともに現れたゲームやインターネット上のインタラクティブなコンテンツも、アニメーションの範疇に含めることがあります。アニメーションの宇宙は、ビッグバンさながらの果てしない拡散を見せています。
しかしながら、アニメーションを通時的な視点から眺めると、そこに長い歴史があることがわかります。アルタミラの洞窟画まで遡ることのできるイメージの歴史が、現代の映像テクノロジーと出会い、干渉を起こしながら生み出されてきたものが、いま私たちの触れる「アニメーション」の総体です。こうした長い歴史的な文化背景を持つアニメーション表現を芸術としてとらえ、立体的な奥行きのある世界として、アニメーションをとらえ直す批評的営為が、日本だけでなく世界的に必要とされています。
アニメーション専攻は、拡散するアニメーションの宇宙を再構成し、我が国におけるアニメーション表現の独自性を国際的な視野から評価し、その自立的発展を実現しつつ、創造性豊かな人材育成、教育研究を行っていきます。
①「才能発見型教育」によるリーダーの育成
自己の作品の質への理解、文化的産業的な位置づけや価値観など、作品に対する客観的な視点を与えていきます。そのために、才能を持った表現者を見つけ出し、各自の能力を最大限に引き出すとともに、さまざまなチャンスをプロデュースしていきます。
②「つくる」を主体とした現場主義の研究教育環境の創造
アニメーション表現における「知の体系化」が望まれています。これまで美術表現の分野において育まれてきた、「つくる」を基礎とした現場中心の教育研究の手法を引き継ぎつつ、次世代に継承していけるような体系化を行います。
③革新的なアニメーション表現を創造
様々なコンテンツ分野をリードしていくことのできる「革新的な表現」をサポートするために、これまで見たことのないような新しい作品や事業を作りだし、プロデュースすることのできる「革新的創造者」を育成していきます。
④「総合的なネットワーク」の形成
アニメーションを「文化・芸術」として捉え発展させてきた海外の評価体系を積極的に導入しながら、内外のアニメーションに関連する研究機関や個人が連携を図り、新たな機会創出の基盤となる「コンテンツプラットフォーム」創造を行います。
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集団的な場での制作およびアニメーションについての思考と知識を取り入れた必修科目を設けるとともに、制作過程および評価への外部の評価軸の導入、および作家/監督などの協力による、カリキュラム内外での実践的な学習機会を作り、映像表現としてのアニメーションについて、より高度で総合的な教育研究が可能になるカリキュラムを実践していきます。
設置年月 | 平成20年4月 |
学生入学定員 | 16名 |
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