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「藝大アーツイン丸の内2020」が東京丸の内・丸ビルで開催(10/24-10/31)

2020年11月06日 | イベント, 全て, 大学全般

 10月24日(土)から31日(土)までの8日間、本学と三菱地所株式会社による「藝大アーツイン丸の内2020」が開催されました。本イベントは、次代を担う新鋭のアーティストを支援するとともに、東京・丸の内を訪れた方々に直に芸術を楽しんでいただく場です。14年目を迎える今回は「アートワクチン©」をテーマに、アート作品の展示やリサイタル、オークション等、見て、聴いて楽しめるプログラムの数々が行われました。
 今年はコロナ禍で様々な行動が自粛される中での開催となり、徹底した感染防止対策を行うとともに、ご来場いただけない方にはYouTubeでライブ配信するなど新たな試みも行いました。

イベント情報
>>丸の内ドットコム
>>YouTubeアーカイブ配信

 オープニングセレモニーが行われ、三味線によるパフォーマンスで幕を開けました。三菱地所株式会社吉田淳一社長の開会宣言に始まり、澤和樹学長と吉田社長によるオープニングトーク、「三菱地所賞」受賞者への賞の授与式、 澤学長と千住明特任教授率いるSENJU LABによる特別コンサートへと続きました。

三味線によるオープニングパフォーマンス

三菱地所賞とは

三菱地所株式会社が東京藝術大学​を卒業した若い芸術家を支援するために平成20年に設立。​美術部門は​美術学部の卒業・修了作品展に出品された作品の中から特に優秀な作品の制作者に、音楽部門は音楽学部・大学院音楽研究科を優秀な成績で卒業した学生の中から特に優れた演奏者に授与されます。

吉田社長(中央右)と澤学長(中央左)
〈美術部門〉(左から)受賞者の植松美月さん、小野海さん、加藤皓之進さん、木村知史さん、佐野圭亮さん、三好桃加さん

吉田社長(中央右)と澤学長(中央左)
〈音楽部門〉(左から)受賞者の千葉遥一郎さん、松原みなみさん、三村梨紗さん、野口わかなさん、冷水乃栄流さん、(欠席:秋本悠希さん)

SENJU LABコンサート

 澤学長×千住特任教授による特別コンサートが行われました。本来であればSENJU LAB Orchestraと澤学長の共演でしたが、密を避けるため管楽器を外し、最低限の編成で演奏されました。1曲目にはベートーヴェン作曲「ロマンス第2番 ヘ長調 Op.50」、続けてエルガー作曲「愛の挨拶 Op.12」を演奏され、会場は優雅な雰囲気に包まれました。

(左から)千住特任教授と澤学長

〈美術部門〉 
 岩田広己美術学部工芸科准教授の司会進行で、三菱地所賞を受賞した6名の方に、作品解説や見どころついて語っていただきました。イベント期間中は、丸ビル1F丸キューブおよび丸ビル3F 回廊にて三菱地所賞美術部門を受賞した作品が展示されました。

自作品『code』を解説をする木村知史さん(前列中央)

小野海『prism-七彩山』

加藤皓之進『Typecollage』

木村知史『code』

三好桃加『オフの日』(AR・プロジェクションマッピングによるデジタル展示)

佐野圭亮『揺れ動く知性』

植松美月『光の森』

 〈音楽部門〉
 鈴木純明音楽学部作曲科准教授の司会進行で、三菱地所賞を受賞した5名の方に、イベント期間中に7F丸ビルホールにて行われるリサイタルの見どころや選曲理由について語っていただきました。

  生音楽絵本とは、美しい絵本の朗読×生演奏(ピアノ・フルート・ヴァイオリン・声楽)×映像(アニメーション)で構成された舞台です。物語の朗読とともに流れる美しい音楽や、まるで挿絵のように入り込むアニメーションで、より立体的な絵本を表現します。 今回は「今この瞬間に生きること」をテーマに作った新作の絵本(物語)を上演しました。普段、絵本を読むだけでは感じられない、体感する生(なま)の絵本を舞台で表現しました。

 

 ライブペインティングと生演奏、舞踊を組み合わせた二部構成のパフォーマンスが行なわれました。一部では、今の分断された社会やZoomの画面をビニールシートに見立て、着信音やノイズなど、私たちが頻繁に耳にするようになった音を取り入れた電子的な音楽の演奏と共に、個々の考える隔てられた今の世界がビニールシート上に描かれました。二部では、前半で描かれたビニールシートを切断し、それを身に纏って分断の先にあるものをイメージした踊りを披露しました。



 学校のチャイムでお馴染みの「キン・コン・カン・コーン」というイントロで始まる曲「If I Were a Bell」が演奏され、次から次へとJAZZ特有のリズムや音の強弱で観客を魅了しました。


 映像と長唄を組み合わせた構成で、動物の鳴き声や広がる風景を長唄を通して感じる演奏会となりました。また癒しの音楽とともに、少しくすっと笑ってしまうような演出もあり、会場は穏やかな雰囲気に包まれました。


 

 冒頭に、千住特任教授との企画会議の模様がモニターに映し出されました。サン・サーンス作曲「動物の謝肉祭」を金管楽器に編曲し、思わず踊り出したくなるような音楽と美しいコンテンポラリーダンスで会場を魅了しました。


 金曜日のお昼のひととき、コントラバスとハープのデュオが 織り成す癒しの音色とアートとの調和に、会場は和やかな空気で満たされました。