
辻田薫り(つじた かおり)さん
11月18日、東京藝術大学でベルリン・フィルハーモニー・カラヤン・アカデミーのオーディションを実施し、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団第1コンサートマスターを務める樫本大進氏をはじめとしたベルリン・フィルメンバーの厳正な審査の結果、下記のとおり本学大学院音楽研究科修士課程修了生の辻田薫り(つじた かおり)さん(ヴァイオリン)が合格しました。辻田さんは、第一期生(2018年)の小川響子さん、第二期生(2020年)の坪井夏美さん、第三期生(2022年)の岡田桃佳さんに続く4人目の合格者です。辻田さんの派遣開始は2026年3月を予定しています。

(左から)町田琴和氏、吉田南氏、ノア・ベンディックス=バルグリー氏、辻田薫りさん、ジーモン・レスラー氏、樫本大進氏、漆原朝子音楽学部教授、尾池亜美音楽学部准教授
2018年4月、東京藝術大学は、大学としては世界初の試みとなるベルリン・フィルハーモニー・カラヤン・アカデミーと人材育成に係る協定(特別選抜制度)を締結。本取組につきましては、本趣旨にご賛同いただきました宗次德二様(カレーハウスCoCo壱番屋創業者、NPO法人イエロー・エンジェル理事長)からの多大な御寄附により実現しております。
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| オーディション 実施日 |
2025年11月18日(火) |
|---|---|
| 実施場所 | 音楽学部第2ホール |
| 合格者 | 辻田 薫り(つじた かおり) |
| 合格者 プロフィール |
3歳よりヴァイオリンを始める。 2014年ブランデンブルグ国立管弦楽団フランクフルト(本拠地ドイツ)にて同管弦楽団とソリストとして共演。 第14回ミュージック・アカデミーinみやざき2021にて優秀賞受賞。 2019年ブランデンブルグ国立管弦楽団フランクフルトの日本ツアーにてソリストを務める。 ブランデンブルグ国立管弦楽団フランクフルト、豊橋交響楽団、藝大フィルハーモニー管弦楽団と共演。 東京藝術大学内にて安宅賞、宮田亮平奨学金を受賞。 卒業時に同声会賞、アカンサス音楽賞受賞。 小澤征爾音楽塾に参加。 愛知教育大学附属岡崎中学校、東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校、東京藝術大学を経て同大学院修士課程修了。 これまでにヴァイオリンを近藤富士雄、故林茂子、浦川宜也、景山誠治各氏、 現在、松原勝也、漆原朝子各氏に師事。 2021年より東京交響楽団 ヴァイオリン奏者。 |
| 辻田薫りさん コメント |
ベルリンフィルに夢中になったのは、高校生の定期演奏会でブラームスの第2番の交響曲を演奏することになりそれがきっかけでベルリンフィルのレコーディングを聴くようになったことがきっかけです。その頃からずっと画面の中で観て聴いて、憧れていたオーケストラのアカデミーで研鑽を積めることが未だに信じられない思いです。学生時代からいつかドイツで勉強をしてみたいと思っていましたが、コロナや自分自身の環境の変化もありなかなか踏み出せずにいたところにこのオーディションのことを知り、この機会が私がドイツで勉強できる最後のチャンスかもしれないと感じ受験を決意しました。 幼い頃からなんとなくヴァイオリンが好きで続けていた中で、初めて具体的に音楽家としての人生設計を考えるきっかけになったベルリンフィルの中で自分が演奏できることを想像すると今でも夢の中のように感じます。しかし、いつも道に迷いそうな時はベルリンフィルが私にとっての大きな道標になった原点とこの機会への感謝を忘れず、地に足をしっかりつけて精一杯の力を注ぎ、多くのことを学びたいと思います。 最後に、このような貴重な機会をつくってくださったベルリンフィルの皆さま、東京藝術大学関係者の皆さま、そしていつもあたたかく私のことを見守ってくださった漆原朝子先生、松原勝也先生、両親をはじめ全ての方々、この度ご支援くださる宗次德ニ様に心から感謝申し上げます。 |
3歳よりヴァイオリンを始める。