日時 |
2018年6月1日(金) *18:15~プレトーク |
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会場 | 東京藝術大学奏楽堂(大学構内) |
入場料 | 3,000円(全席自由) *就学前のお子様の同伴・入場はできませんので、ご了承ください。 |
主催 | 東京藝術大学演奏藝術センター 東京藝術大学音楽学部 |
後援 | 日本現代音楽協会 一般社団法人日本作曲家協議会 |
チケット取り扱い |
東京芸術大学生活協同組合 ヴォートル・チケットセンター 東京文化会館チケットサービス チケットぴあ イープラス(e+) |
お問い合せ | 東京藝術大学演奏藝術センター TEL:050-5525-2300 |
文部科学省国立大学機能強化事業 「 国際共同プロジェクト」
創造の杜2018 作曲家 ヴィトルト・ルトスワフスキ
2018年の「創造の杜」は、ポーランドの作曲家ヴィトルト・ルトスワフスキを取り上げます。
第3次分割により帝政ロシア支配下におかれていたワルシャワに1913年に生まれたルトスワフスキは、本格的な創作活動を始めた戦後、ソ連の影響下「社会主義リアリズム」を標榜する時の政府により《交響曲第1番》(1947)を「形式主義的」として糾弾されはしますが、その後は12音集積体(aggregates)や偶然性の援用など、同時期に西側で模索されていた様々な創作アプローチを貪欲に用いました。この背景には、ソ連衛星国の中でもポーランドが比較的、前衛的な現代音楽に寛容だった事実も存在しますが、他方、そうした同時代的言語を用いながらも、ルトスワフスキの音楽が聴取者の心緒に直接的に語りかける緊張感を決して失うことがなかったことも忘れてはならないでしょう。特定の音程を細胞(セル)として和音を生成し、そこから横の線をも紡ぎ出す「構築主義」的な創作姿勢と同居する、机上の音響に留まることのない情動的な音世界は、生涯を通じ、ルトスワフスキの作品をそれたらしめてきました。
本演奏会ではバルトークの没後10年を記念して書かれた《葬送音楽》(1958)、限定的な偶然性を含む《交響曲第3番》(1983)、そしてシュールレアリストの詩人、ロベール・デスノスのテクストを用いた、ソプラノと管弦楽のための《歌の花と歌物語》(1990)という、異なる時期からの3作品をお届けします。
福中 冬子(音楽学・東京藝術大学音楽学部楽理科教授)
█ 曲目
弦楽合奏のための《葬送音楽》 (1958)
Musique funèbre [Muzyka żałobna] ‒ for string orchestra
ソプラノと管弦楽のための《歌の花と歌物語》 (1990)
Chantefleurs et Chantefables ‒ song cycle for soprano and orchestra
ソプラノ:浜田 理恵 Soprano: Rie HAMADA
《交響曲第3番》 (1983)
Symphony No.3
指 揮:ジョルト・ナジ(東京藝術大学音楽学部卓越教授) Conductor: Zsolt NAGY
管弦楽:藝大フィルハーモニア管弦楽団
The Geidai Philharmonia Orchestra, Tokyo
█ 出演
浜田 理恵 Rie HAMADA ソプラノ Soprano
東京藝術大学卒業および同大学院修士課程修了(中村浩子氏に師事)後、パリに留学。イザベル・ガルシザンズ氏に声楽を、イレーヌ・アイトフ氏にフランス歌曲を学ぶ。1991年シャトレー劇場にてデュカ「アリアーヌと青ひげ」でオペラデビュー。UFAM主催国際声楽コンクールで第1位、ディクション、スペイン音楽賞、演奏技術賞を受賞。1992年第19回パリ国際声楽コンクールオペラ部門第1位。国立パリバスティーユオペラでオネゲル「火刑台上のジャンヌ・ダルク」をチョン・ミュンフンの指揮の下で歌い絶賛される。以後、フランスを中心に数多くのオペラに出演。また、ブーレーズ率いるアンサンブル・アンテルコンタンポランとザルツブルク音楽祭を含むヨーロッパツアーを行う。日本では、新国立劇場オペラ、びわ湖ホールプロデュースオペラ、兵庫県立芸術文化センターオペラ公演等にしばしば招かれると共にNHK交響楽団を始めとする各地のオーケストラとの共演も多い。1997年出光音楽賞受賞。東京藝術大学音楽学部声楽科准教授。
ジョルト・ナジ Zsolt NAGY 指揮 Conductor
ハンガリー生まれ。ブタペストのリスト音楽院で I. パルカイに指揮を学び、1984年に最優秀栄誉のディプロムを授与される。その後、P. エトヴェシュに学び、カールスルーエ音楽大学における彼のアシスタントとなって以後、国際エトヴェシュ・インスティテュートの客員教授としてヨーロッパ各地で教鞭をとった。1987年以降、オペラ、コンサートの指揮者として活躍しており、1992年からはヨーロッパ、南アメリカやアジアの音楽学校においてさまざまなオーケストラ・プロジェクトや指揮者のマスタークラスの指導を行っている。1999年にはイスラエル・コンテンポラリー・プレイヤーズの主任指揮者兼音楽監督に任命され、また2002年から2014年には、パリ国立高等音楽舞踊院において、指揮科教授として後進の指導にあたった。これまでにBBC交響楽団、RAI国立交響楽団、国立ハンガリー交響楽団、エルサレム交響楽団、フィンランド放送交響楽団、アンサンブル・アンテルコンタンポラン、クランクフォーラム・ウィーン、またドイツ国内においてはベルリン放送交響楽団、シュトゥットガルト放送交響楽団など実に多くのオーケストラやアンサンブルの指揮を務めており、新日本フィルハーモニー交響楽団や藝大フィルハーモニア管弦楽団の指揮者として日本へも何度も招聘されている。また、800を超える初演の功績と、同数におよぶ放送のための録音、CD録音、及び新しいイスラエルの音楽の秀逸な演奏により、特別賞を受賞している。東京藝術大学音楽学部卓越教授。
藝大フィルハーモニア管弦楽団
The Geidai Philharmonia Orchestra, Tokyo
藝大フィルハーモニア管弦楽団(2016年秋、藝大フィルハーモニアから改称)は東京藝術大学に所属するプロフェッショナル・オーケストラで、年2回の定期演奏会、声楽科との合唱定期、オペラ研究部との共演、新卒業生(各科最優秀者)の紹介演奏のほか、年末恒例の「メサイア演奏会」、「第九公演」などを行っている。教育面では、器楽科・声楽科学生との協奏曲等の共演および作曲科学生の作品演奏(モーニング・コンサート)、指揮科学生による演奏会・試験・演習など、学生の演奏経験の拡充に資している。前身である旧東京音楽学校管弦楽団は、我が国初の本格的なオーケストラで、ベートーヴェンの《交響曲第5番「運命」》、《交響曲第9番「合唱付き」》、チャイコフスキーの《交響曲第6番「悲愴」》などに加え、ブルックナーの《交響曲第7番》と《交響曲第9番》を本邦初演し、日本の音楽界の礎石としての活動を果たしてきた。2017年6月には初の海外公演として「日智(チリ)修好120周年」を記念したチリ公演(4公演)を行い、聴衆を魅了した。(公社)日本オーケストラ連盟準会員。
※スケジュール・曲目・出演者等は都合により変更となる場合がありますので、ご了承ください。
京成線 京成上野駅、
東京メトロ日比谷線・銀座線 上野駅より 徒歩15分
台東区循環バス「東西めぐりん」谷中行き
【1】上野駅入谷口臨時バス停(東京芸術大学経由)→【5-1】東京芸術大学下車(30分間隔)
※「東西めぐりん」は、本年8月末(予定)まで迂回運行をしております。
【2】上野駅・上野公園バス停は終日停車いたしません。
【1】上野駅入谷口臨時バス停をご利用ください。
駐車場はございませんので、お車でのご来場はご遠慮ください
所在地:〒110-8714東京都台東区上野公園12-8