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『八芳園』特別上映会を開催しました

2014年07月29日 | イベント, 全て

 大学院映像研究科に所属する佐藤雅彦教授監修のもと、本学修了生によって制作された短編映画『八芳園』が第67回カンヌ国際映画祭短編コンペティション部門に正式出品されました。

 このことを記念して、7月23日(水)美術学部中央棟第一講義室にて『八芳園』特別上映会を開催いたしました。

 

 当日は教室が満席になるほどの来場者にお越し頂き、宮田学長の挨拶で始まり、「なぜ我々はカンヌに行けたのか」というテーマで、佐藤教授と4名の修了生による解説も行われました。

 この作品の根底にある、「新しい退屈」の発見という新鮮な映画体験に、上映中は来場者も様々な反応を示していましたが、ラストを迎えると場内が大きな拍手に包まれました。

 

 

 

 

 

 この作品の制作プロジェクトは、「C-Project」という名称で、「C」=Cannes=「カンヌ」への出展を目指し、佐藤教授と4名の修了生(当時、修士学生)により2011年8月に立ち上げられました。

 プロジェクトのメンバーが2年半以上の歳月をかけ、「大学」という特殊な環境の中で「結局、何を撮りたいのか?」常に自分たちに問い続け、妥協せずにストイックに制作を続けられたことが、カンヌに行けた要因の一つであったとの解説に、来場者は熱心に耳を傾けていました。

 東京藝術大学では優れた才能を世に送り出すため、今後ますます邁進し続けて参ります。

 

『八芳園』制作者プロフィール

◇関友太郎(せきゆうたろう)

1987年神奈川県生まれ。2008年より映像制作の活動を開始。2012年、短編映画「わたしたちは洗車を|旅行がしたい」がイメージフォーラムフェスティバル2012優秀賞を受賞。同年、映像を担当したWebサイト「MEDIA PRACTICE 2011-2012」がメディア芸術祭審査委員推薦作品に選出。現在はNHK大阪放送局制作部ドラマ班に所属。

 ◇豊田真之(とよたまさゆき)

1986年神奈川県生まれ。2008年より早稲田大学映画研究会で活動。2011年、音楽を担当した短編映画「ふたつのウーテル」で第64回カンヌ国際映画祭短編コンペティション部門にノミネートされる。2013年4月より、NHK Eテレ「考えるカラス~科学の考え方~」で歌と音楽を担当。同年9月、NHK総合「もうすぐ!ごちそうさん」番組内”料理クラッチ”制作。

  ◇平瀬謙太朗(ひらせけんたろう)

1986年サンフランシスコ生まれ。2010年慶應義塾大学SFC卒業。2012年に「MEDIA PRACTICE2011-2012」がメディア芸術祭審査員推薦作品に選出。2013年東京オリンピック招致ローザンヌプレゼンテーションにて「TOKYO2020 OLYMPIC ZOOMING」を展示。2014年、21_12 DESIGN SIGHT企画展「コメ展」にて「コメ展アルバム」を出品。

 ◇大原崇嘉(おおはらたかよし)

1986年神奈川県生まれ。2010年武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。2012年「Numerics」東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了制作展最優秀賞受賞。「Valeur」シリーズを武蔵野美術大学助手展(2012年、2013年)、複眼思考2014にて出品。現武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科助手。

 ◇佐藤雅彦(さとうまさひこ)

1954年静岡県生まれ。東京藝術大学大学院映像研究科教授。専門は、教育方法と表現方法。「どうしたら、それが伝わるか」をテーマに、映像、アニメーション、グラフィックデザインにおける新しい表現手法を開発。脳科学の知見を基とした表現の研究など、分野を超えた活動を行っている。

企画する教育番組に、「ピタゴラスイッチ」、「2355/0655」、「考えるカラス」。主な著作に「佐藤雅彦全仕事」(マドラ出版)、「経済ってそういうことだったのか会議」(共著 日本経済新聞社)、「考えの整頓」(暮しの手帖社)、プレイステーションソフト「I.Q」ほか。受賞歴:朝日広告賞最高賞、ADCグランプリ、ACCグランプリ、1991年クリエーター・オブ・ザ・イヤー、ニューヨークADC賞金賞、2011年日本数学会賞出版賞、2012年度D&AD賞、平成23年芸術選奨、平成25年度紫綬褒賞受賞。