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神代(かみよ)文部科学省科学技術・学術総括官が藝大COI拠点を視察

2015年12月11日 | 全て, 大学全般

 12月3日、東京藝術大学に神代浩文部科学省科学技術・学術政策局科学技術・学術総括官が訪れ、開所から半年を経たCOI拠点「産学官連携棟(Arts&Science LAB.)」を視察した。

~守る文化から楽しむ文化へ~

 壁画複製特許技術によって制作された印象派ゴッホ『自画像』の複製画やエドゥアール・マネの『笛吹く少年』の立体復元像。美術館で間近に眺めることが難しい名作の数々を、宮廻正明社会連携センター長(大学院美術研究科教授)による解説のもと、神代総括官は興味深く鑑賞された。

 復元画は西洋のものだけでなく、法隆寺金堂壁画や浮世絵など日本を代表する作品も並ぶ。宮廻センター長は「日本には知られていない価値のある文化財がまだまだ沢山ある。また国内の文化財は『保存』に重点が置かれることが多く、身近に鑑賞できる機会にあまり恵まれていない。藝大が持つ技術によって、文化に直接触れる機会を多く方に提供する環境を整え、日本文化の価値の向上へつなげていきたい」と日本の文化的インフラの重要性を語る。

 神代総括官は、Arts&Science LAB.の4階に足を運び、ドーム映像のコンテンツ開発を行うための球型スクリーンを見学。さらにこの日は、1階において本学主催の「藝大21 藝大アーツ・スペシャル2015障がいとアーツ」の障がいとアーツ展覧会「アール・ブリュット展~創造するコト、創るコト~」が催されており、表現と色彩豊かな作品の数々もご覧頂いた。

解説する荒井経准教授

 赤レンガ2号館では、荒井経准教授が保存修復日本画研究の取り組みについて解説した。日本・東洋の古典絵画の模写や修復を通して、修復技術をもとに活躍する多彩な人材がこの場所で育まれる等の説明も行われた。さらに総括官は、実際に修復作業を行っている現場にも足を運び、進行過程について熱心に耳を傾けていた。

 このほか、JSTの木本成一イノベーション拠点推進部ビジョナリーリーダー補佐や本学関係者も交え、先進的な意見交換が行われた。