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東京藝術大学―日本サッカー協会 芸術およびスポーツを通じた社会貢献活動の推進に関する連携協定を締結(4/9)

2018年04月11日 | プレスリリース, 全て, 大学全般

 本学は、公益財団法人 日本サッカー協会(JFA)と、芸術およびスポーツを通じた社会貢献活動の推進に関する連携協定を締結しました。この協定により、本学とJFAは下記について連携および協力を行い、JFAの社会貢献活動における様々なコンテンツを利用し、本学の持つ芸術の力で社会貢献活動をより広めていきます。

1.JFAの社会貢献活動を表現した映像の制作
2.JFAの社会貢献活動への学生の参画
3.その他、社会貢献活動の推進に関する共同事業の実施

 たとえば、本学で昨年度から立ち上げられた履修証明プログラム「Diversity on the Arts Project」(DOORプロジェクト)の授業で映像の編集や発信のスキルを学び、JFAの社会貢献活動が持つ映像コンテンツを発信することや、JFAの社会貢献活動に携わる方に授業をしていただくことなどが検討されています。
 また、今回の連携協定により、総合芸術⼤学である本学が有する美術、⾳楽、映像など 様々な分野の芸術と、2021年には100周年を迎えるJFAの活動との連携がより深まることが期待されます。

 協定締結式には澤和樹 本学学長、日比野克彦 本学美術学部長、田嶋幸三 公益財団法人日本サッカー協会会長が出席し、協定書に署名し、協定が締結しました。また、田嶋会長からは澤学長、日比野学部長に名前入りの日本代表ユニフォームが贈られました。

澤和樹 本学学長のコメント

 サッカーを始めとしたスポーツファンであります。私の専門は音楽、ヴァイオリン演奏でありますが、このたび日本サッカー協会と東京藝術大学が連携協定を結び、特に日本サッカー協会が力を入れている社会貢献活動の分野でスポーツと芸術との結びつきを今後模索していきたいと考えております。

 東京藝術大学は昨年度創立130周年を迎えました。明治20年以来の東京美術学校、東京音楽学校の伝統を守りつつ、常に新しいものとの出会いを求めて、芸術の持つ力というものをできるだけ人々から見える形で評価していただきたいという思いが年々強くなっております。そこで、昨年130周年記念の式典に、「東京藝術大学NEXT 10 Vision」という、これからの10年のありかたを宣言しました。

 そこでは、革新的であること、多様性であること、国際的であること、この3つのキーワードを掲げました。私自身も「Arts Meet Science」、芸術と科学、医学との融合、ここにスポーツが含まれています。いままでの芸術の伝統を守りつつも、常に新しいものとの出会いを求めていくという姿勢を目指しています。そんな中、美術学部長でもある日比野先生が日本サッカー協会の社会貢献委員長であり、DOORプロジェクトで、芸術と福祉との取り組みという点で、藝大の新しい流れができていますので、今回の日本サッカー協会との連携が非常に活きたものになると思います。このような機会を設けていただいたことに、感謝申し上げます。本日はありがとうございました。

藝大とJFAの協定締結

日比野克彦 本学美術学部長のコメント

 スポーツとアートというものをより具体的に互いのいいところを活かしながら多様性社会を推進していこうということが目的です。

 私がいま美術学部長の仕事をさせていただきながら、JFAでは社会貢献委員会の委員長を務めさせていただいておりますが、様々な社会貢献活動が行われています。東京藝術大学もこのDOORプロジェクトの授業が象徴するように、より社会のなかでいろんな分野と連携しながら、アートの可能性を探っていこうという動きがあり、福祉×芸術ということで私が担当させていただいているプログラムが「履修証明プログラム」として昨年度から立ち上がりました。スポーツの中における社会貢献、アートの中における福祉、この領域でJFAと東京藝大が手を結んで様々な事業を展開していこうというものになります。世界の中でいろんな国があり言語がありますが、スポーツとアートはそれを超えてそれぞれの魅力を発信していけたらと思います。これからの多様性を含めた社会から求められていることの展開をしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

藝大とJFAの協定締結

田嶋幸三 公益財団法人日本サッカー協会会長のコメント

 日本サッカー協会は「サッカーを通じてスポーツ文化を創造し、人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献する」という理念を掲げ、活動しています。スポーツは健康増進やトップレベルの強化だけでなく、地域コミュニティの醸成や教育などにおいて極めて重要な役割を果たすもので、少子高齢化が進む日本にとってより重要なものになっていきます。しかも、サッカーは世界で最も愛されているスポーツと言われており、国際交流や国際平和にも資するものです。そこで、より推進力をもって社会貢献活動を進めていきたいと考え、2016年にJFAに「社会貢献委員会」を新設し、日比野学部長に委員長をお引き受け頂きました。

 日比野委員長のリーダーシップの下、この2年あまり、サッカーを通じた社会貢献活動をどのように世の中に発信していくかということを話し合ってきました。その議論から、2015年9月の国連サミットで採択された「Sustainable Development Goals」いわゆる持続可能な開発目標として掲げた17の目標に、サッカー活動をコミットさせてみようというアイデアがもたらされました。

 日本サッカー協会は、多くの自治体、企業・団体、そして、国内外の多くのサッカーファミリーの皆さんのサポートを得て様々な活動を行っています。JFAこころのプロジェクトやリスペクトプロジェクト、グリーンプロジェクト、キッズ巡回指導、復興支援、アジア貢献など。そういった活動を可視化して社会に発信するために、この度、東京藝術大学と「サッカーと芸術を通じた社会貢献活動の推進に関する連携および協力」に関する本協定を締結することになりました。

 この協定によって、JFAの活動が映像を通じて世の中に広く発信されるとともに、東京藝大の学生さんにJFAの社会貢献活動に参画していただくなど、様々な協同事業を展開できることを期待しています。

 東京藝術大学は、日本で唯一の国立総合芸術大学です。その東京藝術大学と連携することでより多くの人々に我々の活動を知っていただき、スポーツの価値やスポーツの力をいうものが理解されるようになるはずです。この協定が、社会貢献活動をより推進する力になり、SDGs(エス・ディー・シーズ)に掲げた目標を実現する一助になることを祈っています。

 最後になりましたが、澤学長をはじめ、各研究に携わる先生方、学生の皆さんに心から感謝の意を表しご挨拶とさせていただきます。

藝大とJFAの協定締結