東京藝術大学では、世界で活躍できるトップアーティストの育成を強力に促進するため、授業料の増額改定により、教育研究体制・サポート環境を拡充します。 |
1.授業料改定の時期・内容
2019年度以降の学士課程および大学別科入学者、2020年度以降の大学院課程(修士課程・博士後期課程)入学者に係る授業料を、現行の年額535,800円から20%(107,160円)引き上げ、年額642,960円とします。
これによる収入は、本学が世界の一流芸術大学と伍して行くための教育研究の高度化や、トップアーティスト育成の中核をなす「実技指導」の重点強化等に充当し、学生たちに還元します。
※ 2018年度以前に入学した学士課程および大学別科の学生、2019年度までに入学した大学院課程の学生については、当該課程に在学している期間は、2019年度以降も現在の授業料のままです。
2.学生の経済的支援の充実
本授業料の引き上げにより教育の機会均等の確保が損なわれないよう、大学の自己収入などの財源を用いて、次の手当てを講じます。
① 引き上げ額を含めた授業料の減免の実施
② 経済的な理由で修学困難な学生に対する「修学支援奨学金(給付型)」を新設
学長メッセージ
2019年度以降に入学を希望される皆様および保護者の皆様へ
東京藝術大学は我が国唯一の国立総合芸術大学として、創設以来、世界水準の教育研究活動を展開し、数多くの傑出した芸術家を育成・輩出するとともに、国内外における広範かつ多様な芸術活動や社会実践等を通じて、我が国の芸術文化の継承・発展に寄与してまいりました。 とりわけ、近年においては、芸術系大学で唯一となるスーパーグローバル大学やCOI(Center of Innovation)拠点に選定されるなど、国家戦略を牽引するナショナルセンターとして確固たる地位を構築しています。 また、学生の活躍も顕著であり、例えば、本年9月には、歴史と伝統があり難関なコンクールとして知られている「ミュンヘン国際音楽コンクール」のピアノ三重奏部門において、本学大学院音楽研究科の秋元孝介さん(ピアノ)、伊東裕さん(チェロ)、および同修了生の小川響子さん(ヴァイオリン)で結成されたトリオが第1位に輝きました。 加えて、本年度のカンヌ国際映画祭において、本学大学院映像研究科映画専攻第2期修了生の濱口竜介氏が監督し、同じく映画専攻修了生がメインスタッフとして参加した『寝ても覚めても』が、コンペティション部門に正式出品(ノミネート)されるという快挙を成し遂げました。 さらに、地方創生や震災復興など、社会に対する本学の学生や卒業生の貢献も目覚ましく、福島県磐梯町の国指定史跡「慧日寺(えにちじ)跡」に再建された金堂内に安置する薬師如来坐像は、本学大学院美術研究科の籔内佐斗司教授が中心となり、同研究科の保存修復彫刻研究室が約3年をかけて制作・復元したものです。 本学は、昨年10月に創立130周年を迎え、それを機に、今後10年の歩むべき方向性を全学的に議論し、「東京藝術大学 NEXT 10 Vision」を策定いたしました。 ・革新的であること - もっと 新しい、独創に向けた挑戦を。 これからの10年、本学はこの3つのビジョンに向かって、力強く進んでまいります。 この度、美術、音楽及び映像の芸術諸分野に加え、2016年度に新設された国際芸術創造研究科も含めた、世界にも類を見ない総合芸術大学としての実力や魅力を存分に発揮し、世界で活躍できるトップアーティストの育成を強力に促進するため、「東京藝術大学 NEXT 10 Vision」を踏まえ、学生への教育研究体制・サポート環境を格段に充実させることといたしました。 ① 海外一流アーティスト、多様な専門家・実務家の誘致促進 これらの取組を着実に実施するため、本学では授業料の改定をお願いすることといたしました。2019年度以降の学士課程および大学別科入学者、2020年度以降の大学院課程入学者に係る授業料を、現行の年額535,800円から、年額642,960円に改定させていただきます。 今後も、教育の質や学生サービスの水準向上に一層努めるとともに、これと同時に新たな奨学金の創設など学生の経済的支援の充実を図って参ります。何とぞご理解を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
東京藝術大学長 澤 和樹
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