
国立大学法人東京芸術大学(東京都台東区、学長:日比野克彦、以下「東京藝術大学」)と三菱地所株式会社(東京都千代田区、執行役社長:中島篤、以下「三菱地所」)は、2026年秋から、大手町・丸の内・有楽町エリア(以下「大丸有エリア」)を主な舞台に、都心型アートセンター機能の実証※1として、多様なプログラムを順次展開します。
具体的には、2026年9月の「ポストユニバーシティ シンポジウム」を皮切りに、アーティスト・イン・レジデンス、都市を舞台にした演劇や音楽のプログラム、ファッションやゲームをテーマとした展示やワークショップなどを実施し、東京藝術大学が長年培ってきた「芸術」というクリエイティブエンジンを、教育、研究、作品、アーカイブ、人材などの資源を通じて都市にひらきます。
東京藝術大学と三菱地所は、2022年12月に締結した包括連携協定に基づき、2024年10月に「都心型アートセンター機能の研究開発と実践」に係る社会連携講座(実証プロジェクト)を開設しました。本実証プロジェクトは、三菱地所がまちづくりを進める大丸有エリアを主なフィールドに、未来の大学「ポストユニバーシティ」と未来の都市「ポストシティ」のあり方を探る取り組みです。2025年10月の構想発表を経て、2026年秋より複数の実証プログラムを順次展開する本格的な実践フェーズへ移行します。
【お問い合わせ先】
国立大学法人東京芸術大学 芸術未来研究場(担当:下里、桑山)
Email:well-city@ml.geidai.ac.jp / TEL:050-5525-2099
都市に、まだない〈道〉をひらく。THE WAY OF → 〇〇

本実証プロジェクト全体を貫くコンセプトは「the way of ––」。それは単なる方法や手段を示すのではなく、アートと都市を起点に、人が学び・働き・暮らし・未来を共に創るための〈道〉を象徴します。「the way of」は常に拡張可能なフレーズです。「the way of LIVING」「the way of WORKING」「the way of LEARNING」──さまざまな言葉と結びつき、都市的なスケールと日々の生きる術を横断する道筋を照らし出します。
こうして大学と都市が共に歩み、多様な実践を結びながら「創造的循環」を社会にひらきます。
https://note.com/the_way_of
| 1. THE WAY OF 都市とアーティスト アーティストインレジデンス・展示 ![]() |
2. THE WAY OF 都市の大学 シンポジウム ![]() |
| 3. THE WAY OF 都市の演劇 リサーチプログラム ![]() |
4. THE WAY OF 都市の音楽 コンサート・レクチャーなど ![]() |
| 5. THE WAY OF 都市とファッション 展示・ワークショップ・講義 ![]() |
6. THE WAY OF 都市の遊び 展示・ワークショップ ![]() |
海外アーティストによるリサーチと滞在制作の例(2025年12月 / 撮影:丸尾隆一)
地理的・歴史的背景の異なるアーティストたちを丸の内界隈に招くアーティストインレジデンスプログラムです。タイの少数民族にルーツを持ち東京で暮らす作家、沖縄のすぐ先にある台湾からやってきた作家、そしてアラブやアフリカとも交差するインド・ゴアで活動するユニット――東南アジア、東アジア、南アジアにゆかりを持つ彼らが、日本のビジネスシーンの最前線に滞在します。
身の回りの日常から少し離れ、自分とは異なる世界を生きる「マレビト(異邦のアーティスト)」との出会いから何が生み出されるでしょうか。日常にささやかな変化や問いを生み出し、遠い世界のできごとや見知らぬ他者に心を寄せるような、新しい視点や発想に出会う時間をつくります。
ディレクター/キュレーター 服部 浩之愛知県立芸術大学 美術学部美術科 芸術学専攻 教授 |
キュレーター 戸塚 愛美東京藝術大学芸術未来研究場 教育研究助手 |
《プログラム概要》
丸の内アーティストインレジデンス(丸の内AIR)
Noise, Spice, Otherwise
遠いどこかや誰かに思いを巡らせるためのレシピ
会期:
アーティストインレジデンス:2026年12月頃
制作発表:2027年6月頃
会場:大手町・丸の内・有楽町エリア
形式:リサーチ、滞在制作、交流プログラム等
参加作家:サリーナ・サッタポン、羅聿綺(ロー・ユーチー)、CONA財団 シュレヤス・カルレ、へマリ・ブータ
協力:有楽町アートアーバニズム YAU(※2)
2025年3月のポストユニバーシティ会議の様子
グローバル化やテクノロジーの進化、社会構造の変化とともに、既存の大学や研究機関だけに留まらない新たな「知識」の生み出し方が広がっています。情報環境が変化し流動的になった現代の都市で、アートや科学、人文学はどのように領域を横断し、集合的な知として立ち現れるでしょうか。
本シンポジウムでは、多様な研究者やアーティスト、SF戦略コンサルタント、人類学者らを招き、「ポストシティ/ポストユニバーシティ」を鍵として都市に浸透するアートや科学の現在地を紐解きます。私たちが知を生成し、受容し、ともに変容していくための新しい視点や発想を探求していきます。
ディレクター![]() 毛利 嘉孝 東京藝術大学 大学院国際芸術創造研究科長・教授 |
《プログラム概要》
ポストユニバーシティ シンポジウム
日時:2026年9月11日・12日
会場:3×3Lab Future
形式:シンポジウム(要事前申込・参加費無料/交流会別)
登壇者:マイク・フェザーストーン、毛利嘉孝、畠中実、高橋由佳、阿部航太、宮本道人、清水知子、玉利智子、大小島真木、ふくだ ぺろ、谷口暁彦、長谷川愛(敬称略・順不同)
共催:東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科(GA)
大手町・丸の内・有楽町エリアの都市空間リサーチ発表の一幕
屋外空間屋外空間をフィールドに、公共空間そのものを舞台として扱う演劇・上映・ツアー等を検討します。通常は交通のために使われる場所を多角的に読み解き、身体や物語を使って、都市の風景や用途を別の角度から読み替えます。
長島 確東京藝術大学大学院 国際芸術創造研究科 教授 |
樫村 芙実東京藝術大学 美術学部 建築科 准教授 |
《プログラム概要》
会期: 2027年春頃
会場: 大手町・丸の内・有楽町エリア
形式: リサーチプログラム(予定)
メンバー:河合千佳(アートマネージャー、特定非営利活動法人アートネットワーク・ジャパン)、冨山紗瑛(アートマネージャー)、斉藤哲也(建築家、東京藝術大学美術学部建築科教育研究助手)
SPレコード/蓄音機を用いた三菱一号館美術館内でのプチコンサート(2026年8月)
東京藝術大学附属図書館等が所蔵する貴重なSPレコードと蓄音機を活用し、レクチャー、鑑賞会、演奏、展示などを組み合わせた音楽プログラムを展開します。総合芸術大学ならではの企画を通して、都市でこそ体験できる音楽プログラムを提供します。
コラボレーター![]() 東京藝術大学附属図書館 |
《プログラム概要》
会期: 2026年冬ごろから順次展開予定
会場:新国際ビル1階 lounge Ö(ラウンジオー)ほか(予定)
形式: コンサート、レクチャー、ワークショップ等
「パブローブ in 大丸有」の一幕。実際に大丸有の街に展開した(2025年12月/GC magazine撮影)
「拡張するファッション演習」などの実践を大丸有へ展開し、ビジネスパーソンや来街者を巻き込みながら、衣服の交換、共同制作、パブリックワードローブ等を通じて、「装うこと」を個人の選択だけでなく都市との関係として考えます。
ディレクター![]() 西尾 美也 東京藝術大学 美術学部 先端芸術表現科 教授 |
キュレーター![]() 林 央子 編集者、研究者 |
《プログラム概要》
会期: 2026年秋以降、随時開催
会場:大手町・丸の内・有楽町エリア
形式:展示、ワークショップ、レクチャー等
メンバー:五十棲亘(ゲスト・キュレーター、京都服飾文化研究財団)、松本ひとみ(プロジェクトマネージャー)
《ありうる人生たちのゲーム/Game of Possible Lives》展示風景(写真提供:木原 共)
大丸有エリアで働くビジネスパーソンや来街者を対象にした、テクノロジーと遊びが交差する体験型プログラムです。アーティスト/ゲーム作家・木原共と一緒に、遊びを通して、普段とは異なる視点や発想に出会う時間をつくります。効率や正解だけでは捉えられない、都市の中での新たな「遊び方」の可能性を探ります。
ディレクター 菅沼 聖東京藝術大学芸術未来研究場 特任准教授 |
参加アーティスト 木原 共アーティスト/ゲーム作家 |
《プログラム概要》
会期:2026年秋以降
会場:大手町・丸の内・有楽町エリア
形式:展示、ワークショップ等(予定)
東京藝術大学では、「都心型アートセンター機能の研究開発と実践」に係る社会連携講座(実証プロジェクト)のほか、文部科学省および日本学術振興会(JSPS)が実施する「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」の支援による共創モデルの開発として、まちづくりに係る様々な団体・機関と連携しながら多様な実践を進めています。
「展覧会設計演習」での様子(撮影:中川陽介)東京藝術大学の学生と社会人が都市でともに学ぶ
「有楽町藝大キャンパス」は、ビジネスのまち・有楽町を会場に、東京藝術大学の教員やゲスト講師が社会人向けに授業を開く取り組みです。アートと社会を結ぶコーディネーターの育成を目指し、東京都・東京藝術大学・有楽町アートアーバニズム YAUの三者が連携して2024年度より開講しています。2026年度は「アート・リサーチ演習」「展覧会設計演習」「メディア特論:アート+」など全7授業を開講。社会人と現役の藝大生がともに学び、リサーチ、キュレーション、アーカイヴ、アートプロジェクト運営などを実践しています。
《プログラム概要》
2026年度後期の授業スケジュール:
2026年10月〜12月「アート・リサーチ演習(実習編)」
2026年10月〜12月「クリエイティヴ・アーカイヴ研究会」
2026年10月〜翌年1月「拡張するファッション論」
応募:上記の授業は、2026年9月30日 23:59まで。詳細は以下webサイトから。
有楽町藝大キャンパス公式サイト https://yurakucho-geidai-campus.jp/
主催:東京都、東京藝術大学、有楽町アートアーバニズム YAU
協力:大丸有エリアマネジメント協会(Ligare)、三菱地所
「野良展示1.0」の様子。オフィスビルの日常へ作品を溶け込ませた(2025年11月)
東京藝術大学美術学部デザイン科の学生・卒業生・助手による屋外での展覧会「野良展示2.0」を開催します。「野良展示」は、都市の隙間に潜む感性をテーマに、日常空間の中でアートとの偶然の出会いを創出する取り組みです。作家10名による作品を川辺空間や街のなかに展開し、見慣れた風景に新たな魅力を生み出します。
《プログラム概要》
会期:2026年10月14日〜11月14日
場所:大手町フィナンシャルシティ「エコミュージアム」、内神田仲通り広場
主催・企画:東京藝術大学芸術未来研究場、有楽町アートアーバニズム YAU
協力:大手町歩専道マネジメント
ディレクション:鈴木太朗、山田彩七光(東京藝術大学美術学部デザイン科)、鶴田 航、室津日向子(東京藝術大学芸術未来硏究場)
Instagram:@nora__exhibition
「I LOVE YOU」プロジェクト2025の成果展示『世界の心地よい生き方、働き方展』の様子(2025年12月)
学生や教員、卒業生らから公募したアイデアに助成・支援を行い、全学的に芸術で現代の社会課題に取り組む「I LOVE YOU」プロジェクト。三菱地所との連携枠では、先進的な取り組みを行う地域を訪れ、リサーチした成果を発表します。2026年は「東京都心の未来を考える」をテーマに公募を行い、都市の持続的成長に対してアートが果たしうる役割や機能、効果を探求する視点を持ちながら、東京都心で働くビジネスパーソンの創造性を喚起するような、あるいは、より心豊かな働き方を可能にする街のあり方を提示するような展示・ワークショップ等を行います。
《プログラム概要》
会期:2026年12月中旬(予定)
場所:大手町・丸の内・有楽町エリア
主催:東京藝術大学 芸術未来研究場
協力:三菱地所、FUTURE VISION SUMMIT2026実行委員会
FUTURE VISION SUMMIT 2025 NEW INC招聘作家のプレゼンテーションの様子(撮影:丸尾隆一)
FUTURE VISION SUMMIT は、社会や経済の未来を、アートによるビジョンメイキングを交えて考える都市型イベントです。2025年は12月9日・10日に丸ビル、三菱ビルで開催され、日比野克彦学長と藤井輝夫東京大学総長らによる基調セッションをはじめ、ビジネス、アート、カルチャー、テクノロジー、アカデミアを横断するカンファレンス、セッション、ショーケース、ワークショップを展開しました。今年度も12月に開催が決まっています。
《プログラム概要》
会期:2026年12月17日・18日(予定)
場所:丸ビル7階丸ビルホール・丸ビル8階コンファレンススクエア
主催:「FUTURE VISION SUMMIT 2026」実行委員会
共催:東京藝術大学
特別協力:三菱地所

本プロジェクトでは、都心型アートセンターのあり方の一つとして、都市に点在する場所や人、大学が持つ知や表現、企業や文化施設などの資源をつなぎながら、文化的な活動が継続的に生まれていく仕組みを検証しています。その手がかりとなるのが、〈つくる〉〈つなぐ〉〈つづける〉という「創造的循環」です。個々のプログラムで生まれた研究や制作、対話、参加者との関係、運営上の知見などを、その場限りで終わらせず、次の活動や新たな協働へと受け渡していくことを目指します。
「THE WAY OF 都市の音楽」「THE WAY OF ファッション」「THE WAY OF 都市の学び」など、異なるテーマの実践が互いに影響し合いながら、次の〈道〉を生み出していく。そうした循環を通じて、都心で文化が継続的に生成されるためには、どのような場所、人材、関係性、運営の仕組みが必要なのかを探っていきます。
名称:社会連携講座「都心型アートセンター機能の検証と実践」
期間:2024年11月1日〜2027年10月31日
主催:東京藝術大学、三菱地所
主な実施エリア:大手町・丸の内・有楽町エリアほか
※前回のリリースはこちら(PDF)
【体制】
[東京藝術大学]
・プロジェクト全体統括: 日比野克彦 学長/芸術未来研究場長
・プロジェクト担当: 大学院国際芸術創造研究科アートプロデュース専攻 毛利嘉孝 教授
芸術未来研究場 菅沼 聖 特任准教授
芸術未来研究場 東海林 慎太郎 特任准教授
芸術未来研究場 森 純平 特任准教授
芸術未来研究場 下里 杏奈 特任助教
芸術未来研究場 戸塚 愛美 教育研究助手
芸術未来研究場 鶴田 航 特任助手
芸術未来研究場 栗田 結夏 特任助手
芸術未来研究場 室津 日向子 特任研究員
[三菱地所]
・プロジェクト担当: まちづくり推進部他
※記載の内容は予告なく変更することがあります。
※1 都心型アートセンター機能の実証
両者が取り組む「TOKYO WELL CITY構想」に基づき、すでに有楽町で実践的なアートの取り組みをおこなっている「有楽町アートアーバニズム YAU」と連携して展開します。
アートを媒介として多様な主体(企業、行政、就業者、来街者、アーティスト、研究者、学生など)を巻き込むことで、社会と呼応する大学のあり方を探求するとともに、国際性、多様性、創造性を兼ね備えた持続可能な都市の未来を共創してまいります。
TOKYO WELL CITY構想とは
Art を基盤・中核として、Science, Technology, Engineering, Medical の最高峰の研究力と、まちづくりの知見・実践を結集し、以下の将来像を目指す構想。
● まち全体にアート/アーティストが集積・偏在し、アートを媒介として多様な人々(ビジネス、行政、異分野等)が集い、ともに実践している。
● 働く人や組織の Well-being/創造性を高めるコンテンツ/プログラムが、まちの彼方此方に広がっている。
● 従来的な企業・人材が変わり、面白い企業・人材が集まり、スタートアップが育つ国際的な環境が形成されている。
※2 有楽町アートアーバニズム YAU
大丸有エリアにて2022年2月1日よりスタートした、アートを軸にしたイノベーション創出のプラットフォームです。アーティストも、ワーカーも、企業も、来街者もみなフラットな立場で、自身の資源を持ち寄り、都市に創造的イノベーションを起こすことを目的としています。
都市生活そのものとまちづくりの方法を実践的に深めることを意味する「アーバニズム(Urbanism)」という語をもとにした「アートアーバニズム(Art Urbanism)」は、その「使い手」にも「つくり手」にもアートが浸透する状況を表現した言葉です。「YAU」は日本有数のビジネス街であり、日比谷・銀座との結節点でもある大丸有エリアを舞台にして、そこに集う人々すべてにとっての創造的なシーンとなることを目指しています。
https://arturbanism.jp/
【主 催】
「有楽町アートアーバニズム」実行委員会
(NPO法人大丸有エリアマネジメント協会、一般社団法人 大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会、三菱地所株式会社)
【共 催】
東京都(一部プログラムを実行委員会との共同事業として実施)
※ 芸術未来研究場
芸術未来研究場は、人が生きる力であるアートを根幹に据え、人類と地球のあるべき姿を探求するための組織として 2023 年 4 月に創設されました。閉じた施設としての「研究所」ではなく、様々なプレイヤーが集い、つながり、社会に開かれたアートを実践し、未来を共につくっていく場だから「研究場」と名付けています。
東京藝術大学は、伝統の継承と新しい表現の創造のための教育研究機関であると同時に、アートの未来を常に考え、様々なステークホルダーと共に社会を形づくる主体でもあります。アートの礎である「いまここにないものをイメージする力」は、世界を変え、未来をつくる力です。これまでにも、学部、学科、研究室単位では様々な学外の組織との協働がありましたが、今後は全学横断的にこれを推進していくことで、企業・官公庁・他の教育研究機関との連携を強化し、社会の様々な領域におけるアートの新たな価値や役割を増やしていきます。
https://geidai-park.geidai.ac.jp/
